【ぐるぐるグルメ】「美しい村」の地ビール/佐井

昨年暮れに完成した「佐井の夕陽エール」。3月には新たに2銘柄が加わる

 NPO法人「日本で最も美しい村」連合に加盟する佐井村で、クラフトビール(地ビール)を新たな名産品に育てようという機運が高まっている。2019年から原料のホップ栽培に村民有志が挑戦。村を訪れた人たちが仏ケ浦などの絶景や豊かな海の幸と一緒に楽しめる、香り高いビールづくりを目指している。

 人口1900人余りの村で活動の核になっているのが「日本で最も小さくかわいい漁村づくり推進プロジェクトチーム」だ。前身の「日本で最も美しい村をつくる会」が決めたアクションプランを引き継ぎ、佐井産ワイン・クラフトビールづくりに着手。休耕地でのホップ栽培を始めた。

 19年産はホップ約2.6キロを収穫。都内の醸造所に製造を委託し、オレンジピールで爽やかさを加えた試作ビール300本余りが誕生した。

 20年産は栽培面積を増やし、ホップの収穫量が約13キロに増えた。昨年12月、前年の試作品を基に岩手県の醸造所でつくった新酒「佐井の夕陽エール」を発売。3月には新銘柄「福浦の歌舞伎ブラック」「海辺のカシス」(仮称)も登場する。

 チームは、ニーズを見極めながら製造量を増やし、ビールに合うメニューも研究するという。「地域の方々と苦労を乗り越え出来上がったビールを、ぜひ味わってもらいたい」とリーダーの奥本太朗さんは話す。「小さくてもいいから、いつか村内に醸造所ができたらいいよね」。メンバーの夢は広がる。


子供たちも参加したホップの収穫作業=昨年9月、福浦地区

▼おすすめ 3産品/産官民で名産品づくり/樋口秀視 村長

 津軽海峡に面した佐井村は魚介類が豊富なことで知られていますが、加工品づくりが本格的に始まったのは昭和60年代になってから。役場に特産品開発室が設置され「ヒバせっけん」を誕生させたのが最初でした。

 これをきっかけに、佐井村漁協が直営の加工場を整備してウニ製品を発売。都内デパートで開かれた全国規模の物産展でグランプリに輝き、村民が地場産品に対して自信と誇りを持てるようになったのです。

 首都圏にある生協などとの取引が拡大するにつれて商品数が増え、雇用創出につながりました。基幹産業の漁業を底上げする新規事業も計画中。産官民が一体となった名産品づくりで、地域振興を図りたいと思います。


津軽海峡産 甘塩うに 佐井村自慢のキタムラサキウニの魅力が、いつでも味わえる


津軽海峡 鮭フレーク サケ本来の魅力を引き出した商品。ハラスのフレークもお薦め


佐井湊いくら醤油漬け 保存料を使わず素材本来のうま味を生かした村漁協自慢の逸品

【問い合わせ先】佐井村役場総合戦略課(TEL0175-38-2111)

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