樺細工・桜皮細工(秋田県仙北市)

 オオヤマザクラやカスミザクラ、ヤマザクラといった山桜の樹皮を使った工芸品。滑らかで強く光沢があり、湿気の影響を受けにくく乾燥も防ぐという山桜の樹皮の特質を生かしている。

 山桜の樹皮をはぎ、薄くしてニカワなどで張り合わせる独特の技法によって作られ、硯箱、茶筒、ループタイ、ペンダント、ブローチなどがある。

 樺細工が角館地域で広く作られるようになったのは天明年間(1781~89年)。合川町鎌沢(現北秋田市)で代々神職を務めた御処野(ごしょの)家から、角館の武士藤村彦六が技術を伝授され、下級武士の内職として広まり、この地の特産品となった。1976年に国の伝統的工芸品に指定されている。

 樺細工のほか、桜皮細工と表記されることがあるが同じもの。「角館樺細工伝承館」では、樺細工の歴史紹介や作品展示、制作実演のほか、制作体験(要予約)ができる。

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