「角館の桜まつり」15日開幕へ準備着々 つぼみ膨らむ、満開予想日は…

 秋田県仙北市の「角館の桜まつり」が15日に開幕する。桜はつぼみが膨らみ、開花が近づいてきた。会場周辺では関係者が観光客を迎えるための準備を進めている。5月5日まで。

 開花時期が年々早まる傾向にあることから、主催する角館の観光行事実行委員会は昨年から開幕を20日から15日に早めた。気象情報会社ウェザーニューズによると、武家屋敷通りのシダレザクラの開花予想は16日、桧木内川堤のソメイヨシノは17日で、順調に開花が進めば、それぞれ20日ごろには満開となる見通し。開花が早まった場合はプレ開催も検討されていたが、今年は実施しない。

 昨年は武家屋敷通り周辺のシダレザクラが4月12日、桧木内川堤のソメイヨシノは14日に開花。気温の高い日が続き、15日にはシダレザクラの満開が発表され、翌日にはソメイヨシノも満開になった。15日のまつり初日は多くの観光客でにぎわったが、その後も気温の高い日が続き、見頃の期間が短くなった。このため、人出は市が期待していた100万人には届かず、市の推計で86万4千人だった。


 約400本の桜が並ぶ桧木内川堤では9日、市文化財課の職員がソメイヨシノの剪定(せんてい)を実施。高所作業車に乗り、電動のこぎりを使って枯れた枝や病気の枝を切り落とした。同課技師で樹木医の板橋朋洋さん(30)は「桜が高齢となってきたので、若い枝が育つように大規模に剪定している。今年はウソの食害がなく花がきれいに見えると思うので、たくさんの人に見に来てほしい」と期待する。

 まつり本番の15日は、午前10時から桜並木駐車場の特設ステージで開会式を行う。今年は桧木内川堤のソメイヨシノが1975年に国名勝に指定されてから50周年を迎えるため、記念事業として桧木内川堤の夜桜ライトアップの区間を延長するほか、桜の保全のための募金箱を設置する。

 市では花にまつわる三つのイベントや名所をまとめた観光キャンペーン「あきた花紀行」を展開しており、桜まつりのほか、12日からは田沢湖の刺巻湿原で「刺巻水ばしょう祭り」が始まり、西木町の八津・鎌足地区では「かたくり群生の郷(さと)」が開園する。

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