青森市の青森中央高校演劇部が今月、青森県での戦争の惨禍をテーマとした2作品を同市内で立て続けに上演する。ともに先輩たちから受け継いできた作品で、14日は太平洋戦争末期の青函連絡船の悲劇を描いた「藍より青い海」を、28日は青森空襲について取り上げた「7月28日を知っていますか?」を台本を大幅に改訂するなどして披露する。戦後81年、戦争体験者が年々減る中、部員たちは記憶の継承を「使命」と捉え、稽古に励んでいる。
「7月28日-」は同校の代表作の一つで、1945年7月28日に起きた青森空襲前後の様子をある母娘を軸に描く。初演の2015年当時に在学した部員が空襲の記録や体験者への聞き取りを基に脚本を手がけ、その後、現役部員たちが少しずつ演出に手を加え引き継いできた。
初演から11年がたち、ロシアのウクライナ侵攻や米国とイランの戦闘など国際秩序は急激に悪化。一方、スマートフォンや交流サイト(SNS)の普及などもあり、ニュースにほとんど関心を持っていない若い世代も増えている。同部顧問の畑澤聖悟教諭はこうした状況に「身近に戦争を語れる人もおらず、今の若い世代は本当に何も知らない」と危機感をあらわにする。
今回の上演に向け、部員たちは改めて青森空襲を取材。展示資料や手記などを通じ感じたことを第三者的な視点で台本に盛り込んだ。戦時中について詳しく知らない世代にも理解できるよう、配給制度などについて分かりやすく説明している。
「生まれた時代が違えば私も同じ目に遭っていたかも」と話すのは工藤楓夏(ふうか)部長(3年)。同作に触れ青森空襲を知ったとし「日本の平和がいつまで続くか分からないが一人一人が戦争と平和について考え続けることが大切だと思う」と語る。相馬奏(かなで)さん(同)は、世代交代が進む中、自分たちこそが記憶継承の担い手と自覚するようになった-と言い、「後輩たちにしっかりつないでほしい」と期待を込める。
一方、「藍より-」は大戦末期の津軽海峡を舞台に、物流の大動脈を担っていた青函連絡船が、米軍艦載機の空爆によって沈没するなどした戦争のむごさを描く。今年は犠牲者の追悼集会に朗読で参加するほか連絡船が空襲被害を受けた日と文化祭の日程が重なることから、ステージ発表の形で全編上演する。
また8月11日には、終戦直前に大規模空襲があった秋田市で地元の短大演劇部生と「7月28日-」のコラボ上演を初めて行う。畑澤教諭は戦争を直接知らない世代が「自分事」として捉える難しさを指摘しつつ、「一生懸命想像するしかないという態度を世間に向けて真摯(しんし)に示し続けていきたい」と話している。
「藍より-」は14日午後7時から青森市のリンクモア平安閣市民ホール、「7月28日-」は28日午後2時半から同市の中央市民センターで。いずれも入場無料で予約不要。
「7月28日-」は同校の代表作の一つで、1945年7月28日に起きた青森空襲前後の様子をある母娘を軸に描く。初演の2015年当時に在学した部員が空襲の記録や体験者への聞き取りを基に脚本を手がけ、その後、現役部員たちが少しずつ演出に手を加え引き継いできた。
初演から11年がたち、ロシアのウクライナ侵攻や米国とイランの戦闘など国際秩序は急激に悪化。一方、スマートフォンや交流サイト(SNS)の普及などもあり、ニュースにほとんど関心を持っていない若い世代も増えている。同部顧問の畑澤聖悟教諭はこうした状況に「身近に戦争を語れる人もおらず、今の若い世代は本当に何も知らない」と危機感をあらわにする。
今回の上演に向け、部員たちは改めて青森空襲を取材。展示資料や手記などを通じ感じたことを第三者的な視点で台本に盛り込んだ。戦時中について詳しく知らない世代にも理解できるよう、配給制度などについて分かりやすく説明している。
「生まれた時代が違えば私も同じ目に遭っていたかも」と話すのは工藤楓夏(ふうか)部長(3年)。同作に触れ青森空襲を知ったとし「日本の平和がいつまで続くか分からないが一人一人が戦争と平和について考え続けることが大切だと思う」と語る。相馬奏(かなで)さん(同)は、世代交代が進む中、自分たちこそが記憶継承の担い手と自覚するようになった-と言い、「後輩たちにしっかりつないでほしい」と期待を込める。
一方、「藍より-」は大戦末期の津軽海峡を舞台に、物流の大動脈を担っていた青函連絡船が、米軍艦載機の空爆によって沈没するなどした戦争のむごさを描く。今年は犠牲者の追悼集会に朗読で参加するほか連絡船が空襲被害を受けた日と文化祭の日程が重なることから、ステージ発表の形で全編上演する。
また8月11日には、終戦直前に大規模空襲があった秋田市で地元の短大演劇部生と「7月28日-」のコラボ上演を初めて行う。畑澤教諭は戦争を直接知らない世代が「自分事」として捉える難しさを指摘しつつ、「一生懸命想像するしかないという態度を世間に向けて真摯(しんし)に示し続けていきたい」と話している。
「藍より-」は14日午後7時から青森市のリンクモア平安閣市民ホール、「7月28日-」は28日午後2時半から同市の中央市民センターで。いずれも入場無料で予約不要。