「根子番楽」お盆公演へ、稽古に熱 14日、北秋田市

14日の公演に向け、通し稽古に汗を流す根子番楽保存会のメンバーら
 国重要無形民俗文化財「根子番楽」のお盆公演が14日、秋田県北秋田市根子番楽伝承館で開かれる。例年は午後7時からだった公演の開始時間を、今年は観客の都合などを考慮して午後5時からとした。7日夜は根子番楽保存会(佐藤頼秋会長)のメンバーが熱の入った通し稽古に汗を流した。

 根子番楽の起源は諸説あり、源平合戦の後に源氏の遺臣らが集落に移って始めたなどと伝わる。文学的に優れた歌詞と、室町時代に流行した幸若舞以前の形を残す歴史的価値が評価され、2004年に国重要無形民俗文化財に指定。お盆の本公演は新型コロナウイルスの影響で20年から中止が続き、昨年が4年ぶりの開催だった。

 保存会は毎週水曜日の夜に伝承館で練習。公演本番を1週間後に控えた7日は、午後7時半の開始に合わせてメンバーが続々と集合。子どもたちによる「露払い」「花番楽」、メインの「曽我兄弟」「鐘巻」などの各演目で、演奏や所作を確認した。

 「敦盛」に出演する栗谷大智さん(14)=阿仁学園8年=は根子から約7キロ離れた阿仁合地区の在住で、小学2年から番楽に参加して7年目。伝統の衣装に身を包んで通し稽古に臨み「大変だけど受け継ぎたいし、ステージで体を大きく動かすのは楽しい。本番でかっこよく踊りたい」と意気込みを語った。

 保存会の佐藤会長(66)は開始時間の変更について「これまでは終了が午後9時を過ぎることもあり、お盆の親戚回りなどで忙しい帰省客らの都合を考えた。今年も公演を成功させたい」と話している。

北秋田市

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