竹浪酒造店 創業の地で初の蔵開き

蔵見学で参加者を案内する竹浪さん(右)=12日午後、板柳町

 昨年9月に創業の地・青森県板柳町で酒造りを再開した竹浪酒造店は12日、同町の酒蔵で初めての「蔵開き」を行った。町民や日本酒ファンらが訪れ、再出発を祝った。

 同社は、江戸時代初期の1645(正保2)年創業で「岩木正宗」「七郎兵衛」などの銘柄で知られる。現存する県内最古の酒蔵だった旧会社は、2020年に破産。つがる市の酒蔵を借りて新会社を設立し、事業を引き継いだ。その後、慣れ親しんだ環境を求めて同町に戻ることを決断し、酒蔵の改修と並行して今年2月から酒造りを進め、6月に新酒を発売した。

 この日は、オープニングセレモニーで17代目蔵元・杜氏(とうじ)の竹浪令晃(よしあき)さん(53)と葛西健人板柳町長、倉光弘昭つがる市長らが鏡開きを行い、日本酒が振る舞われた。その後は定番商品に加え限定商品も味わうことができる有料試飲会や津軽三味線演奏などのほか、竹浪さんの案内による酒蔵見学も2回行われた。

 竹浪さんは、酒造りにおける注意点や、おかんして飲みやすいように2、3年熟成させてから出荷していることなどを説明。参加者からは、仕込み水や1回の仕込みに使うコメの量などについての質問が出た。

 大阪府から夫婦で訪れた友清俊介さん(48)は「戻って来たのは奇跡的。竹浪さんのお酒は唯一無二的で、おかんで真価を発揮するところがいい」とイベントを楽しんでいた。

 竹浪さんは「板柳に戻って来られて、板柳の皆さんが喜んでくれたことがうれしい。今後、年1回でもこういうことができれば」と話した。

有料試飲で竹浪酒造のいろいろな日本酒を飲み比べる来場者=12日午前

蔵では三味線ライブも行われ、来場者が耳を傾けた=12日午前

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