彦星の面に魂・五所川原立佞武多書き割り

鶴谷さんの手で墨が入り、勇ましい表情が宿った「彦星」=10日午前、五所川原市の旧三好小体育館

 今夏の五所川原立佞武多(たちねぷた)=8月4~8日=に向けて制作が進む新作中型立佞武多「織姫と彦星(ひこぼし)」(高さ11メートル)の面の書き割り(墨入れ)作業が10日、青森県五所川原市の旧三好小学校体育館で行われた。制作者の鶴谷昭法さん(43)=市商工観光課技能技師=が彦星の目に墨を入れ、魂を吹き込んだ。

 彦星の面は、大型の面の4分の1ほどの大きさとなる約45センチ四方。鶴谷さんは細めの筆を使い、口、鼻筋、眉を順番に書き込んでいった。最後に目のふちと黒目を書き入れると、彦星に精悍(せいかん)な表情が宿った。鶴谷さんは「いつもと違って、優しい感じにしようと描いた」と振り返った。

 織姫と彦星が年に一度、七夕に再会する場面を描いた今作。七夕の7日には、市内の小学生がしたためた10枚の短冊が装飾として貼り付けられた。

 織姫の書き割りは後日。女性が題材の立佞武多を手がけるのは初めてだという。面の針金を少なくして輪郭を滑らかにするなどの工夫を凝らすといい、「難しさもあるが、失敗しないように頑張りたい」と話した。

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