「クレヨンしんちゃん列車」出発! 秋田内陸線、8月末まで1日3便

園児の合図で出発する「クレヨンしんちゃん列車」
 人気アニメ「クレヨンしんちゃん」をテーマにした秋田内陸線「クレヨンしんちゃん列車」の出発セレモニーが28日、秋田県北秋田市の内陸線阿仁合駅で開かれた。車両には特製ヘッドマークをつけ、内装も随所に登場キャラクターなどをあしらっている。29日から8月末まで、1日3便運行する。

 しんちゃん列車の運行は、秋田、熊本、埼玉3県と原作漫画出版元の双葉社(東京)による「家族都市プロジェクト」の一環。主人公野原しんのすけの父ひろしが本県出身、母みさえは熊本県出身で、野原一家が埼玉県に住んでいることから、2022年7月に4者が「家族都市」協定を結んだ。今年、内陸線が全線開業35周年を迎えたことから、これを記念して特別デザインの列車運行が実現した。

 セレモニーでは、内陸線を運行する秋田内陸縦貫鉄道(北秋田市)の吉田裕幸社長が「日本のみならず、世界で愛されているしんちゃんの力を借りて、秋田の元気づくりを進めていきたい」とあいさつ。続いて地元の阿仁合保育園児がヘッドマークの除幕を行い、園児代表による「出発進行!」の合図とともに、角館駅に向けて出発。ホームで園児らがヘッドマークと同じデザインの小旗を振って見送った。

 座席のヘッドカバーは、野原一家と祖父母ら、内陸線沿線が舞台となった家庭用ゲーム機ニンテンドースイッチのソフト「クレヨンしんちゃん 炭の町のシロ」のデザイン。この日の乗客にはクリアファイルやステッカーなどの記念品が配られた。

 車両は普段「秋田犬っこ列車」として運行し、車内は秋田犬の画像でいっぱい。今回はその中に、野原家の愛犬シロの画像10点を加え、探索イベント「シロを探せ」を開催。壁や天井近くにあしらわれたシロを見つけて遊べる。

 「クレヨンしんちゃん列車」の運行は▽午前6時59分鷹巣発角館行き▽9時58分角館発鷹巣行き▽午後0時33分鷹巣発阿仁合行き―の1日3便。このほか内陸線の鷹巣、阿仁合、羽後長戸呂、羽後太田、角館の5駅で、ポスター掲示やパンフレット配布を実施。沿線の田んぼアートも見頃を迎えつつあり、仙北市の角館―羽後太田間はしんちゃんが題材になっている。来月下旬には撮影会が開かれる予定。 

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