田舎館田んぼアート 今年は志功とフェルメール

第1会場に描かれる「門世の柵」(左)と「真珠の耳飾りの少女」

 今年で30回目となる青森県田舎館村の名物イベント「田んぼアート」の題材が決まった。第1会場では生誕120年を記念し青森市出身の世界的板画(はんが)家・棟方志功の「門世の柵」とオランダの画家フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」、第2会場では漫画「ONE PIECE」を制作する。第2会場隣の「石アート」では関連して志功の肖像を描く。今年7月31日には「全国田んぼアートサミットinいなかだて」が開催されることもあり、全国でも先駆けて田んぼアートを手がけた同村にとって大きな節目の年となる。

 同村むらおこし推進協議会長の鈴木孝雄村長が4日、同村役場で記者会見し「第1会場では板画と絵画という違った手法で描かれた、日本と海外の女性を、30年で培った技術力で表現したい。第2会場は世界的に世代を超えて支持されている作品で、多世代に田んぼアートの魅力を伝えたい」と述べた。「ONE PIECE」の図柄は調整中。

 石アートは、2019年に映画「男はつらいよ」第1作公開から50周年を記念して制作され、これまで親しまれた作品「車寅次郎」と取って代わる。

 第1会場は村役場4階展望所(6階天守閣は閉鎖)で5月29日から、第2会場は弥生の里展望所で6月10日から、ともに10月9日まで公開する。観覧は中学生以上300円、小学生100円、未就学児無料。今年は4年ぶりに「田植え体験ツアー」を5月28日に実施。今後参加者を募集する。

 同村では1993年から田んぼアートが制作されており、当初3色だった稲の種類は7色に増え、制作技術も年々向上。2022年はコロナ禍のため中止しており、今年で30回目となる。

 第1回が同村で開かれ、持ち回りで開催してきたサミットには、全国で田んぼアートを制作している約80団体のうち約25団体、約150人が参加する予定。



田舎館村

青森
細部にこだわり「GOMA展2」開幕/田舎館
青森
稲穂キラキラ ヒカリノアゼミチ/田舎館
青森
縄文カード第2弾、青森県の出土品網羅
青森
田んぼアート、稲刈りに600人/田舎館
青森
田んぼアート見ごろ/田舎館