秋田市内を「偏愛」ガイド!書店などで販売 「ユカリロ」編集部制作、初版は完売

「普通の暮らし」から見える秋田市の魅力を紹介したガイドブックを手にする高橋さん(右)と三谷さん。初版は数カ月で売り切れ、重版した
 秋田県内の「普通の暮らし」をコンセプトに発信するローカルマガジン「ユカリロ」編集部の高橋希さん(秋田市)と三谷葵さん(同)によるガイドブック「ユカリロの偏愛秋田ガイド 秋田市編」が人気を集めている。初版2千部は既に完売。さらに2千部を重版し、秋田市内の店舗や公共施設などで販売している。

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 一般的なガイドブックには取り上げられない、そこで暮らすからこそ見えてくる地域の魅力を伝えたいと企画し、昨年7月に刊行。有名な観光スポットにこだわらず、住民に親しまれている喫茶店やスーパー、雑貨屋などを紹介した。観光客が徒歩で回れるよう、「秋田駅周辺」「通町」「南通」などエリアごとに分けて案内している。

 「偏愛ぶり」が感じられる説明文も楽しい。旭北の「のとや」を紹介するページでは、菓子や日用品が並ぶ売店と喫茶スペースが併設された様子を、「一見『ここは何屋さん?』と戸惑うかもしれませんが、そこはすかさず『のとやです』と答えたい。このおおらかな店構えが一番の魅力だから」とつづっている。

 多くの人に手に取ってもらいたいと、紹介するイベントを仙台や東京、神奈川など県外で開催してきた。「秋田に行きたくなりました」という声が寄せられ、実際に秋田ガイドを頼りに訪れた人もいるという。高橋さんは「県外の人は秋田を深く知る機会が少ないのだと気付いた」と話す。

 2版では、初版発行後に起こった変化にも触れた。初版に掲載された店舗のうち、昨年9月に八橋の中華料理店「盛(さかり)」が、同12月に中通の喫茶店「葡蘭馳(ぶらんち)」が閉店。このため2店のページは残しつつ、訂正表として小さな冊子を挟み、そこに思い出などをつづった。河辺出身のイラストレーター・須田剛光さんが盛について振り返るエッセーとイラストを寄せている。高橋さんと三谷さんは「半年足らずで町が変わってしまうことに驚いた。情報を紹介する本としてだけではなく、町の風景を記録する役割もあると実感する」と語る。

 「私たちの『好き』を詰め込んだ一冊。読んだ人が自分で推したい店を見つけ、会話のきっかけになったらうれしい」と三谷さん。読者が好きな場所を書き込めるページもあり、「自分だけのガイドブックに育ててほしい」と話す。

 高橋さんは「秋田市は日常の生活に目を向けても楽しい場所がたくさんある。友だちに案内されているような感覚で、ガイドを手に町を歩いてみてほしい。市民の方もいつもと景色が違って見えるかも」と勧めている。

 1100円。A5変形判68ページ。秋田市のジュンク堂書店秋田店や市文化創造館、県立美術館、掲載した店舗の一部などで扱っている。問い合わせはメールyukariro.info@gmail.comまで。

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