三戸で地域商社設立、紅玉ビールを販売

地元の紅玉リンゴを使った特製ビール「里山紅玉エール」

 青森県三戸町は28日、町の農産物を主な原料にした加工品ブランド「三戸精品(せいひん)」を本格販売する地域商社「株式会社SANNOWA(さんのわ)」の設立を発表し、合わせて地元の紅玉リンゴを使った特製ビールをお披露目した。地域オリジナルの商品を作り、全国へ「三戸」をアピールしていく。

 町は昨年、安全安心を合言葉にジュースやジャムなどの加工品11品をブランド第1弾として開発。さらに発売の幅を広げ、地域経済の活性化を図ろうと、読売広告社(本社・東京)との共同出資による地域商社の設立に至った。社名には地域の輪、人の和、さらに驚きを意味する英語の感嘆詞「WOW」という三つの「WA(わ)」を生み出すことで、地域を一層活気づけようという願いが込められている。なお代表取締役には、町内で飲食店を経営する吉田広史さん(41)が就任した。

 この日新商品として発売された「里山紅玉エール」は、酸味が特徴的な紅玉の果汁をブレンドして仕上げた。町内ではかつてビール特有の香りと苦味を与えるホップの生産が盛んだったものの、高齢化や後継者不足の影響で農家が減り、昨年で生産が途絶えた。地域商社では復活に向けた計画を進めており、ゆくゆくは地元のホップを使ったビールの生産を視野に入れる。

 道の駅さんのへで行われた発表会で吉田さんは「地域再生、そしてホップ復活への希望を注ぎ込んだビール」と力説。これからも新商品が続々発売される予定で、松尾和彦町長は特製ビールを味わいながら「全国の人に愛されるものを発信していきたい」と話した。

 里山紅玉エールは1本853円(税込み)で、道の駅などで販売される。

「里山紅玉エール」を味わう松尾町長(右)と地域商社代表取締役の吉田さん

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