尻屋埼灯台(東通) りりしく擬人化/日本財団

尻屋埼灯台のキャラクターの前で、プロジェクトへの思いを語る柴田氏(右)。左は畑中村長

 国内の灯台を歴史・文化資産として活用するため、灯台をキャラクター化した日本財団(東京都)のプロジェクトに、青森県東通村の尻屋埼灯台が選ばれた。製作スタッフがこのほど、村を訪問し、新キャラクターをお披露目した。村は今後、このキャラクターを観光誘客や地域活性化などに無償で活用できる。新キャラの設定は「尻屋崎で馬の世話をしている人」だという。

 灯台の擬人化は、「燈(あかり)の守(も)り人(びと)」プロジェクトで実現。灯台それぞれが持つ歴史を参考にオリジナルキャラクターを描き、インターネットで配信する連載漫画や音声ドラマを通して、新たな灯台ファンを増やす狙いがある。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、全国灯台文化価値創造フォーラム(東京都)が連携している。

 県内では深浦町の艫作(へなし)埼灯台に続く選定。本年度は全国20基を擬人化する。

 製作委員会・プロデューサーの柴田英知氏が村役場で目録を読み上げ、スタンドパネルとともに寄贈。「灯台は夜、人知れず輝き続け、国土を守っている男前な存在。全国の灯台を擬人化することで『聖地巡礼』現象を起こせるのではと考えた。村の皆さんにも楽しんでほしい」と述べた。

 新キャラは尻屋埼灯台が日本最大のレンガ造りということから赤色と、牧草地の緑色を基調とし、大きなフレネルレンズを象徴とした武器を持たせ、寒立馬(かんだちめ)の隣に立つとさまになるイメージで作りあげられた。

 畑中稔朗村長は「凛(りん)として勇敢なキャラクター。村の関係人口増加、移住定住につなげられるよう活用したい」と語った。

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