台湾からのツアー客 暖冬の「地吹雪体験」

穏やかな天候の中、かんじきを履いて雪原を歩く台湾からの観光客=27日午前、五所川原市金木町

 青森県五所川原市金木町で27日、冬季恒例の「地吹雪体験」が始まった。今年は例年にない暖冬で、吹雪はおろか日差しがのぞく期待外れの天候となったが、雪になじみのない台湾からのツアー客がかんじきをつけて雪の上を歩くなどして雪国気分を味わった。

 主催者の「津軽地吹雪会」(角田周代表)は雪不足のため現在、受け入れを休止している。しかし、この日は台湾のツアー客ら32人の参加が事前に決まっていたため、会場を芦野公園から五所川原農林高校の実習農園「大東農園」に変更して実施した。

 会場の牧草地は十数センチの雪に覆われ、固まっているものの白いままの雪原が広がっていた。参加者は角田さん(66)たちスタッフからかんじきのつけ方を教わり、角巻を羽織って歓声を上げながら雪を踏みしめて歩いた。

 しばらく歩き回った後は角巻を雪の上に敷いて寝そべったり、雪をかけ合ったりして楽しんだ。家族でツアーに参加したリン・シュウ・ジェンさん(40)は「雪がなくても空気がおいしいし楽しい。東北の良さを世界に伝えたい」と笑顔を見せた。角田さんは「雪がなければないなりに楽しんでもらえるよう全力を尽くした。今年は東京五輪も控えているので、ずっとウエルカム感を出していきたい」と話した。

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