天守迎える準備着々 弘前城


 弘前城の耐震工事が行われている弘前公園(青森県弘前市)で、天守台周辺が巨大な直方体の足場に包まれている。好天となった24日、まるでビル建設のような現場では、来年11月中旬までに元の位置に戻る天守を迎えるための作業が進んでいた。

 市公園緑地課などによると、天守は2015年、石垣修復工事のため、元の場所から74メートル北西へ移動した。石垣の修復は17年度から昨年12月にかけて実施、今年5月には耐震工事が始まり、高さ約11メートルに及ぶ鉄骨の足場は8月から10月にかけ組み立てられた。

 10月末からは、天守を支える鉄筋コンクリートのくい製作に取りかかるため、現在は製作用の掘削機を設置する土台作りが進行中。4本のくいは年内に完成予定で、来年にはその上に天守が載る「耐圧盤」を設置、6月には引き戻し作業を始める予定という。

 24日の天守台周辺は、31日に始まる「弘前城菊と紅葉まつり」を前に木々の葉が色づき始め、行楽客は全ての工事を終えた後の天守を想像しながらのんびり歩いていた。

 大林組弘前城耐震補強JV工事事務所の林賢太郎所長は「ほかの建物では使われない特殊な工法で、施工計画には苦心しているが、それでも楽しみながら作業を進めている」と話した。

弘前城天守(左奥)の引き戻しを控え、耐震工事のため巨大な足場に覆われた天守台(手前)=24日午前、弘前公園(弘前市公園緑地課の許可を得て、東奥日報社ドローンで撮影)

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