ディープな青森、酒と食でたどる 山内さん(青森出身)がエッセー出版

刊行した「青森ほろ酔い旅」を手にする山内さん

 青森市出身の紀行作家・山内史子さん(59)が、酒と食を通じて青森県の魅力を掘り起こすエッセー「青森ほろ酔い旅」を出版した。自他共に認める「のんべえ」の著者が約20年かけ訪ね歩いた中から、珠玉の店と味を紹介。郷土愛あふれる語り口で、豊かで奥深い青森の酒と食の魅力をつづっている。

 東京都を拠点に国内全都道府県と世界40カ国以上を巡り、歴史や物語の舞台を紹介してきた山内さん。訪れた先々で「隙あらば美酒美味を探した」というが、中でも青森県は「東西南北で独自の文化があり、酒も料理も他にはない多様性が魅力」と語る。

 本書では「自分を育ててくれた店」と呼ぶほど通い詰めた青森、八戸、弘前の居酒屋4店をはじめ、立ち飲みできる酒販店、津軽鉄道ストーブ列車などあらゆる「酒飲みシチュエーション」を網羅。自慢の一品、酒と肴(さかな)の意外な取り合わせなど、深い経験に裏打ちされた情報がユーモアたっぷりにつづられている。

 写真は、山内さんとともに県内を飲み歩いてきた松隈直樹さん(福岡県在住)が担当。筋子がこぼれそうなおにぎり、炭酸割りの気泡が輝く日本酒など、青森の酒と食と人の魅力がビジュアルでも迫る。

 「スーパーで買える刺し身や魚卵も高品質、お酒もさらりと“飲まさる”逸品ぞろい。でも、地元の人がその実力に気づいていないのがじれったくて」と山内さん。地域の魅力を伝える青森市の出版社「ものの芽舎」とタッグを組んだ。

 「故郷の皆さんに伝えたいのは『もっとひけらかそうよ! 青森』。この本が、知らない地域や店を発掘したり、県外や外国の人に紹介するお店探しなど、いろんな場所へつながる扉になれたらうれしい」

 「青森ほろ酔い旅」はものの芽舎刊、1760円。

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