17日に青森県内先行公開された、つがる市市制施行20周年記念映画「じっちゃ!」。四季折々の同市の風景やまつりの様子などが盛り込まれ、心温まる作品となっている。孫娘・三上ゆき役を演じた主演の中村静香と祖父・泰助役の小野武彦、同市になじみが深い千村利光監督に、撮影の思い出や作品に込めた思いなどを聞いた。
-撮影を振り返って。
中村 冬のシーンで雪がちょうど降り積もったタイミングで撮影できたことが印象的。一面銀世界の青森だな-という映像が撮れてうれしかった。痛いくらいの寒さも経験できた。
小野 夏の撮影が暑くて大変だった。畑は逃げ場がないので。スタッフにはいろいろ気を使ってもらった。まつりのシーンは地元の協力なしでは成立しなかった。
千村 自分が地域に根ざしすぎていて、知り合いが多くて気を使った。今までにない変なプレッシャーがあり、違う感覚だった。
-つがる市の印象は。
中村 景色が壮大。ときの流れがゆっくりで、穏やかな人が多い。温かさに包まれながら撮影できた。
小野 撮影では来なかったけれど、冬の空気が澄んでいる感じ。シャープというか、清潔感を感じる。
-ゆきを演じるに当たり役作りは。
中村 みなさんの周りにもいるような親近感のある素朴な女性だったので、特に作り込むような感じではなかった。津軽弁には苦戦したが。
-泰助と自身を比べると。
小野 泰助のように勤勉ではないし、あれほどコツコツ努力できない。自分が愛妻家ではないわけではないけど、愛妻家としてよく頑張ったと思う。
-つがる市の四季折々を織り込んだ経緯は。
千村 映画を撮るにあたり、つがる市のいいところをいろいろな人に聞いたら答えがバラバラだった。春が好きな人、夏が好きな人…。そういうところを集めたら1年になった。
-印象的なシーン、または一押しは。
中村 地元のたくさんの方に協力してもらった、馬市まつりのシーン。
千村 オープニングの雪の中でピアノが始まって、春に変わっていくところ。一番うまくいったというか、好きなところ。
-映画で伝えたいこと。
中村 つがる市の魅力がたくさん詰まっているのはもちろんだが、じっちゃと孫を通して、みなさんに温かい気持ちになってもらえたら。大切な人には、伝えたいことは伝えられるうちに届けてほしい。
小野 一極集中のようなひずみがこの国にはあるような気がする。全国に活力がある人が点在している方がいい。そういうことを少しでも感じてもらえるきっかけになれば。
千村 つがるの四季の豊かさが一番だが、それプラス家族や人とのつながり。じっちゃばっちゃが見て喜んで、若い人たちが見て何かを考える時間になれば。
◇
映画「じっちゃ!」 四季折々のつがる市が舞台のヒューマンコメディー。地域おこし協力隊制度を利用してメロン農家を営む祖父・三上泰助が住む同市にIターンした孫娘・ゆきと泰助との絆を描いた。2024年7月には市民エキストラら約300人が参加し、市中心部で馬市まつりのシーンの撮影を行った。孫娘役を俳優でタレントの中村静香、祖父役を俳優の小野武彦が演じた。このほか、超特急の小笠原海、地元からは内山千早、りんご娘のピンクレディ、張間陽子らが出演している。つがる市フィルムコミッション製作。
-撮影を振り返って。
中村 冬のシーンで雪がちょうど降り積もったタイミングで撮影できたことが印象的。一面銀世界の青森だな-という映像が撮れてうれしかった。痛いくらいの寒さも経験できた。
小野 夏の撮影が暑くて大変だった。畑は逃げ場がないので。スタッフにはいろいろ気を使ってもらった。まつりのシーンは地元の協力なしでは成立しなかった。
千村 自分が地域に根ざしすぎていて、知り合いが多くて気を使った。今までにない変なプレッシャーがあり、違う感覚だった。
-つがる市の印象は。
中村 景色が壮大。ときの流れがゆっくりで、穏やかな人が多い。温かさに包まれながら撮影できた。
小野 撮影では来なかったけれど、冬の空気が澄んでいる感じ。シャープというか、清潔感を感じる。
-ゆきを演じるに当たり役作りは。
中村 みなさんの周りにもいるような親近感のある素朴な女性だったので、特に作り込むような感じではなかった。津軽弁には苦戦したが。
-泰助と自身を比べると。
小野 泰助のように勤勉ではないし、あれほどコツコツ努力できない。自分が愛妻家ではないわけではないけど、愛妻家としてよく頑張ったと思う。
-つがる市の四季折々を織り込んだ経緯は。
千村 映画を撮るにあたり、つがる市のいいところをいろいろな人に聞いたら答えがバラバラだった。春が好きな人、夏が好きな人…。そういうところを集めたら1年になった。
-印象的なシーン、または一押しは。
中村 地元のたくさんの方に協力してもらった、馬市まつりのシーン。
千村 オープニングの雪の中でピアノが始まって、春に変わっていくところ。一番うまくいったというか、好きなところ。
-映画で伝えたいこと。
中村 つがる市の魅力がたくさん詰まっているのはもちろんだが、じっちゃと孫を通して、みなさんに温かい気持ちになってもらえたら。大切な人には、伝えたいことは伝えられるうちに届けてほしい。
小野 一極集中のようなひずみがこの国にはあるような気がする。全国に活力がある人が点在している方がいい。そういうことを少しでも感じてもらえるきっかけになれば。
千村 つがるの四季の豊かさが一番だが、それプラス家族や人とのつながり。じっちゃばっちゃが見て喜んで、若い人たちが見て何かを考える時間になれば。
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映画「じっちゃ!」 四季折々のつがる市が舞台のヒューマンコメディー。地域おこし協力隊制度を利用してメロン農家を営む祖父・三上泰助が住む同市にIターンした孫娘・ゆきと泰助との絆を描いた。2024年7月には市民エキストラら約300人が参加し、市中心部で馬市まつりのシーンの撮影を行った。孫娘役を俳優でタレントの中村静香、祖父役を俳優の小野武彦が演じた。このほか、超特急の小笠原海、地元からは内山千早、りんご娘のピンクレディ、張間陽子らが出演している。つがる市フィルムコミッション製作。