タクシー運転手は「地酒伝道師」/北星交通(弘前)

「青森地酒伝道師」を目指し、宮さん(右)の講義を受ける乗務員=弘前市の北星交通本社

 青森県弘前市の北星交通(下山泰広社長)は、観光需要に対応し、津軽地方の酒蔵をガイドする乗務員を「青森地酒伝道師」として育成する事業に取り組んでいる。15日、ワインソムリエの資格を持つ同市の宮泉さんを講師に招いて特別講義を行い、乗務員たちが地元の日本酒やシードル、ワインの知識を学んだ。

 下山社長によると、同市周辺の酒蔵やシードル工房で試飲を楽しむ観光客が増えているという。同社はアップルパイに詳しい乗務員を「コンシェルジュ」に認定し観光客向けに「アップルパイタクシー」を運行。第2弾として、日本ソムリエ協会の「JSA SAKE検定」に合格し宮さんの講義を受けた乗務員を「青森地酒伝道師」に認定する「あおもり地酒タクシー」の運行を予定している。

 15日は、今月SAKE検定に合格した3人が受講した。宮さんは「津軽地方は古くからお酒の名産地で、水、気候、土壌に恵まれている」と述べ、県産地酒やシードル、ワインの特長、酒蔵の歴史などを説明。「造り手に会えることが酒蔵訪問の利点」「見栄えのよい撮影スポットも覚えて」とアドバイスした。

 受講した乗務員4年の福田悟さん(60)は「桜やねぷたのほかにも、お酒を通じた地域の魅力を観光客に伝えたい」と意気込みを語った。宮さんは「タクシーが単なる移動手段でなく、弘前の新しい発見ができることを利用客に知ってもらえれば」と話している。

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