星野リゾート青森屋に新作干支ねぶた/三沢

干支ねぶたを見て喜ぶ宿泊客たち

 青森県三沢市のホテル「星野リゾート青森屋」の敷地内にある公園でこの冬、ねぶた灯籠が一新され、9日にお披露目を祝う記念の催しが開かれた。6体の干支(えと)ねぶたに明かりがともり、集まった宿泊客約60人の目を楽しませた。

 青森屋では2017年から、夏の風物詩であるねぶたを雪景色の中で堪能できる「ねぶた雪灯(あか)り」を宿泊客向けに行っている。今回は7代目ねぶた名人の竹浪比呂央さん(64)に制作を依頼。竹浪さんは主宰するねぶた研究所の会員と共に約2カ月かけ完成にこぎ着けた。

 展示されたのは卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)。高さはいずれも1.7メートルほどで、ハネトの衣装をまとったウサギや、うろこがホタテの貝殻になった竜など、青森県にちなんだ要素と干支をかけ合わせている。雨や雪でも崩れないよう特殊な加工を済ませており、防水対策は十分。宿泊客はこの日の夕方、お目当てのねぶたが一斉点灯されると歓声を上げ、家族で泊まりに来た同市の地方公務員高橋祐史(まさみ)さん(40)は「ひと味違ったねぶたを楽しめた」とうれしそうに語った。

 竹浪さんは「いずれも青森の魅力が詰まったものばかり。(大地震や飛行機事故など)正月早々大変なことが続いたけれども、年の終わりにいい1年だったと振り返られたら」と話し、新総支配人の須道玲奈さん(30)は「多くの人に喜んでほしい」と願った。

 ねぶた雪灯りは3月末まで行われる。

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