「淡谷のり子の言葉」展 直筆短歌ににじむ労苦と文才/青森県近代文学館

淡谷のり子の直筆色紙や写真などが並んだ県近代文学館のロビー展

 NHKの連続テレビ小説「ブギウギ」の登場人物のモデルになったことで再び脚光を浴びている青森市出身の歌手淡谷のり子(1907~99年)の短歌の色紙や写真を並べたロビー展「淡谷のり子の言葉」が3月31日まで、同市の県近代文学館(県立図書館2階)で開かれている。達筆な文字でしたためられた短歌には波瀾(はらん)万丈の人生を歩んだ淡谷の労苦がにじんでおり、文学的な才能も感じ取ることができる。

 のり子は幼少期、文学青年だった叔父で政治家の淡谷悠蔵(1897~1995年)から影響を受け、作家や新聞記者を目指したほど読書と作文にのめり込んだ。士族の末子として生まれた祖父からは書を習っており、後年、ファンから色紙を差し出された際には流れるような筆跡で書をしたためていたという。

 ロビー展は当初、同文学館の年間予定になかったが、ブギウギの人気を受けて急きょ企画。同文学館の所蔵品や親族から寄託された資料を基に、直筆の色紙や写真約80点を並べた。

 このうち、悠蔵との関係性についてはパネルで詳しく解説。のり子の金策がもとで絶縁してから復縁するまでの経緯、治安維持法によって青森署に拘束された悠蔵にバナナと花束を差し入れしようとしたエピソードなどを紹介している。

 のり子が悠蔵から受け継ぎ、特に好んだとされる歌<ひとすじの道生きて来て あかあかと いのちのはてに燃ゆる夕やけ>をしたためた色紙は、悠蔵が「苦学一生」の文字を添えた合作。悠蔵を通じて親交のあった文学者秋田雨雀、青森高等女学校で同窓だった作家の北畠八穂、料理研究家の阿部なをら同郷の関係者との関わりにも触れている。

 同文学館の柿崎星哉文学専門主事は、のり子と文学の関係性について「悠蔵の影響で本を読むのが好きになり、歌手になってからも短歌をよく書き留めていた」と説明。「歌手以外の側面から生きざまを知ることで、新たな魅力を感じてもらえれば」と語った。

 開館時間は午前9時~午後5時で、2月22日、3月13、28日は休館。入場無料。問い合わせは同文学館(電話017-739-2575)へ。

文学的に大きな影響を受けた叔父の淡谷悠蔵(左)と笑顔で写真に納まる淡谷のり子

淡谷のり子、淡谷悠蔵合作の色紙

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