鮮度良し「三沢昼いか」今期水揚げ好調

今期の水揚げが大幅に回復した三沢昼いかの入札=18日午後、三沢漁港

 「三沢昼いか」として地域団体商標に登録されている三沢沖スルメイカの水揚げが好調だ。昨年度まで2年連続で過去最低が続いていたが、今期は今月中旬までに千トンを超え、ここ10年の年間最多水揚げ量に迫っている。関係者は「はっきりした原因は分からないが、今の水揚げが続いてほしい。良いサイズの出荷が続けばブランド力の強化につながる」と力を込める。

 18日夕、三沢漁港にはイカ釣り漁船が次々に寄港して荷揚げ。入札会場には5キロ入りの発泡スチロール箱が約4千ケース並んだ。今期は1ケース平均3千円前後といい、仲買人の一人は「スーパーに並べば2匹で400円くらい。水揚げが増えて家庭でも買いやすくなった」と話した。

 今期は14日時点で水揚げ量1072トン(1ケース5キロ換算)。過去最低だった昨年度の225トンを大きく上回り、2016年度の1235トンを超えるとみられている。水揚げ高は6億3213万円で、既にこの10年で2番目の高さだ。

 三沢市漁協の山本優参事は水揚げ増の理由について「ここ何年も続いていた黒潮大蛇行(日本列島の南側を流れる黒潮が東海沖で大きく曲がる状態)が今年終わったことが要因ともいわれるが、はっきりしない」と話す。

 三沢昼いかの漁期は6月~翌年1月。日中に水揚げし、翌朝の首都圏の魚市場に間に合わせるため鮮度が良く、市場関係者からはケースに描かれたミス・ビードル号の絵柄から「赤とんぼ」の愛称で呼ばれ、高く評価されてきた。

 今期は小ぶりなイカが多かったが、9月に入ると大きいサイズの水揚げも増え、高値が付く首都圏市場への出荷も増えているという。山本参事は「ブランドをアピールするには出回る数量が多くなければ」と話し、好調が続くよう願っていた。

三沢市

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