増田の蔵「神秘的で魅力」 街歩きイベントで24棟公開

日の丸醸造の蔵の歴史などを観光客に説明する佐藤会長
 蔵を持つ古い商家が並ぶ秋田県横手市増田町の国重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)で1日、恒例の街歩きイベント「蔵の日」が開かれた。市内外から多くの観光客が訪れ、蔵の豪華な造りに見入った。増田まちなみ保存会などでつくる実行委員会の主催。


 重伝建の建物は、幅10メートルほどの間口に対し奥行きが100メートルを超える細長い構造や、豪雪に備えて屋内に建てられた内蔵が特徴。旧松浦家住宅(国重要文化財)など普段は非公開の建物も含め、24棟が公開された。

 午前中はぐずついていた天候も昼ごろには回復し、来場者は思い思いに通りを散策。公開している建物に入り、居室や冠婚葬祭に利用された座敷蔵、生活用品を収納するための文庫蔵などを見学する人の姿が目立った。清酒「まんさくの花」で知られる日の丸醸造の蔵では、佐藤譲治会長が小さい頃の思い出を交えながら説明。「内部はモダンな雰囲気で、造った人の美意識が感じられる」と話した。

 会場では、増田中学校の生徒が数人ずつの班に分かれ、建物の案内役を務めた。タブレット端末を使って自作の説明資料を見てもらい、建物の特徴を説明。「吉永小百合さんもここを訪れました」などと付け加えてアピールした。


 ほかに建物2階からの餅まき、音楽演奏なども行われ、来場者を楽しませた。横浜市の会社員永渕公英さん(55)は「増田には何度か来ているが『蔵の日』は初めて。旧松浦家住宅が見学できて良かった。内部は素晴らしく、神秘的な魅力を感じた」と語った。

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