【連載うまい森・味めぐり】今が旬 海峡サーモン/むつ

むつ市大畑沖の津軽海峡で養殖される「海峡サーモン」。北の荒海に育まれた上質な食材としてブランド化が実り、生産量も伸びている

 青森県むつ市大畑地区の「海峡サーモン」は、津軽海峡の荒波が育む引き締まった身と、上質な脂のうま味で知られる。5~7月は冷凍だけでなく冷蔵品も出荷され、盛漁期ならではの新鮮な食感を味わえる。

 海峡サーモンは、川で生まれて海に下る習性があるドナルドソンニジマスを淡水で2年、大畑から3キロ沖の生け簀(す)で8カ月ほど育てて出荷する。養殖事業を手掛けるのは、北彩漁業生産組合(濱田勇一郎組合長)。イカを主力にしていた地元の漁業者らが、水揚げ不振と魚価低迷による経営悪化を打開するため、約30年前に収益性の高い魚種の養殖事業に乗りだした。

 養殖サーモンの肉質を左右するのは餌と環境。「津軽海峡は潮の流れが速く、冬場の厳しい環境で身が締まるため、あっさりした脂乗りになる」(濱田組合長)という。ブランド化に向けて「大畑海峡サーモン祭り」を1994年にスタート。活締めやネット直販、加工品開発にも積極的に取り組んだ成果が実り、県外からの注文も増えた。

 ニーズの高まりに応じて生産量も増え、今漁期は約3万4千匹、90トンを見込んでいる。成育ぶりについて、濱田組合長は「4月中旬に始まった水揚げの平均サイズは3キロ以上。5キロ以上の大型も含まれ、昨年に増して順調ですよ」と自信たっぷりだ。

「経済波及にも期待」 宮下宗一郎市長

 海峡サーモンは、荒波にもまれて身がぎゅっと引き締まり、とろけるような甘みが特長です。

 潮の流れが速い外海で養殖される安心・安全な食材。脂がたっぷり乗って、それでいてさっぱりした味わいなので、市のふるさと納税返礼品でも人気品目の一つになっています。

 大畑地区は水産業が盛んな土地ですが、近年は主力のスルメイカ水揚げが低迷しています。海峡サーモンには「つくり育てる漁業」の柱として、漁業者の経営安定と地域経済への波及効果を期待しています。

 海峡サーモンのほかにも、脇野沢沖のイルカウォッチングや大湊海自カレーなど、むつ市の新たな観光コンテンツを大勢の方に楽しんでほしいですね。

大畑海峡サーモン祭り 6月16日、新魚市場で

 むつ市が誇る海の魅力を満喫できるイベント「第26回大畑海峡サーモン祭り」が6月16日、新大畑町魚市場で開かれる。昨年は過去最高の1万2千人以上が訪れた名物行事。豪快な海峡サーモンの一本釣り、つかみ取りや即売など多彩な催しを用意。グルメや特産品を集めた出店コーナーもある。祭りは午前8時30分から午後1時30分まで。問い合わせは、むつ市役所大畑庁舎市民生活課(電話0175-34-2111)、海峡サーモンについては北彩屋(同(31)1868)へ。


大畑海峡サーモン祭りでは豪快な一本釣りも漁港岸壁で楽しめる

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