大畑馬ねぶた愛好会がスゲを主な材料にして作った本格的な馬ねぶた=19日

 26~28日に3年ぶりに開かれる青森県つがる市最大の祭り「馬市まつり」(実行委員会主催)を目前に控え、馬をかたどったねぶたの制作が進んでいる。大畑馬ねぶた愛好会は、稲わらを材料にした伝統ある馬ねぶたの雰囲気を出そうと、スゲを使って本格的な農耕馬を作っている数少ない団体。新型コロナウイルス禍により昨年まで2年連続で中止だったため、関係者は「伝統をPRする久々の機会」と開幕を心待ちにしている。

 同会や実行委関係者によると、1975(昭和50)年にまつりが始まってしばらくは、同会を含む多くの団体が山車の骨組みにわらをかぶせるなど、何らかの形でわらを使っていた。だが、紙を張って色鮮やかに染めるねぶたの技法を取り入れる人たちが増えたことなどから、わらの出番は少なくなったとされる。参加団体関係者の中には「コンバインで稲刈りするようになると、確保できるわらの長さが十分ではなく、材料にならなくなった」との声もある。

 そんな中、同会は10年以上前に角材と鉄線で作った胴体に乾燥させたスゲをかぶせる製法に切り替えて作り続けている。まつり開始の当初から山車の制作、運行に携わっている会員もおり、伝統と米どころである地元のPRを大切にしたいという。会員の成田照男さん(70)は「会員は高齢者が中心だが、子どもたちにも昔の雰囲気を知ってほしくて頑張ってきた」と語る。

 市内の作業場で16日から本格的に制作、19日に飾り付けを終えた馬ねぶたは高さ2.8メートル、体長3.5メートルと迫力も十分。肉付きのある尻や脚、精巧なたてがみも特徴だ。高橋金義会長(90)は「馬ねぶたは馬を供養するために作るものだが、多くの人に楽しんでもらえれば」と期待する。

 馬ねぶたパレードは28日午後1時開始で13団体が山車を出す。観客の密集による感染を防ぐため、今年は道路両脇に広い歩道がある市役所前から向陽小学校までの約1キロで運行。同日午後7時から、イオンモールつがる柏店の駐車場で「新田火まつり」を行う。

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馬市まつり つがる市木造地区を主会場にのど自慢大会や、多くの市民が仮装をしたり馬ねぶたを引っ張って練り歩いたりする「馬ねぶたパレード」、馬ねぶたに火を放ち馬の霊を昇天させる「新田火まつり」を行う。同地区は明治期に始まった農耕馬の競り市でにぎわった歴史を持ち、農業の機械化が進むまで馬が新田開拓に貢献。馬に感謝する行事として、1975(昭和50)年に始まった。

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