潮風に吹かれながら日本海沿いを走り抜ける「リゾートしらかみ」=1日午前10時50分ごろ、深浦町広戸

 JR五能線などを運行する観光列車「リゾートしらかみ」が1日、開業25周年を迎えた。記念イベントは新型コロナウイルスの影響で中止となったが、列車には多くの観光客が乗り込み、日本海の絶景や車内イベント、地元の人たちとの交流などを楽しんだ。

 リゾートしらかみは1997年4月、秋田新幹線の開業を機に「日本海沿岸の美しい景色を全国から見に来てほしい」とJR東日本が企画。青森-秋田駅間を運転し、眺望を楽しめる大きな窓、津軽三味線演奏や津軽弁での昔話語り聞かせなどの車内イベントが人気で、25年間で約200万人が利用した。現在、白神山地の自然などをイメージした「〓(ぶな)」「青池」「くまげら」の3編成が運行している。

 弘前駅では同日、津軽三味線の発車メロディーが流れる中、秋田行きの「青池」が駅員に見送られ出発。春の潮風に吹かれながら、絶景の広がる日本海沿いを走り抜けた。家族と乗車した弘前市三省小学校6年の大川隼君は「車窓から写真を撮ったり、津軽三味線演奏や金多豆蔵人形芝居を見るのが楽しみ」と話していた。

 五能線の観光開発にも携わった奈良隆模(たかのり)JR弘前駅駅長(60)は「東京からのお客さまが、日本海の荒波を見て『これよ!これが見たかった』と喜んでいたのをよく覚えている」と目を細め、「今後も期待を超えるサービスを提供できるよう、地域の魅力を掘り起こしていきたい」と話していた。

※〓は木へんに無

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