
青森県弘前市の久渡寺(須藤光昭住職)に残る江戸期の画家円山応挙の「返魂香之図(はんごんこうのず)」の一般公開が13日、同寺本堂で行われた。漫画「ふらいんぐうぃっち」作者の石塚千尋さん=同市在住=が、今年奉納した現代版も一般に向け、初公開。1日の公開では過去最多の約200人が訪れ、新旧幽霊画の繊細な表現に見入った。
返魂香之図は同寺の寺宝として継承、毎年旧暦の5月18日に開帳されている。2021年には弘前市文化財審議委員の調査で国内唯一の応挙真筆と認定、市有形文化財に指定された。
13日は公開前に供養法要が行われ、返魂香之図と石塚さん作の「令和 返魂香之図」、24年奉納のアーティスト仙安さん=津軽地方在住=による「遊女御影」の掛け軸三幅が並んだ。参列者は読経の流れる中、鎮魂の祈りを込めながら幽霊画の前で焼香。正午から約1時間行われた一般公開では、応挙作と現代版が分けて展示され、来場者が応挙の筆遣いをじっくりと確かめた。現代版は本堂和室に移され、こちらは写真撮影も可能とあって、来場者が盛んにスマートフォンのシャッター音を響かせた。
むつ市の川端聡さん(46)は、以前から見たかったという応挙作に「思いのほか怖い感じがなく神秘的」、弘前市の佐藤友葉(ゆは)さん(25)は、石塚さん作の絵柄をあしらった朱印を手に「(現代版は)不思議な雰囲気で妖艶(ようえん)な感じにも見えた」と話した。
現代版の公開は15日まで行われる。14日は午前9時から午後4時まで、15日は午後3時まで。観音堂では石塚さん作の幽霊を映し出すプロジェクター展示も実施する。
返魂香之図は同寺の寺宝として継承、毎年旧暦の5月18日に開帳されている。2021年には弘前市文化財審議委員の調査で国内唯一の応挙真筆と認定、市有形文化財に指定された。
13日は公開前に供養法要が行われ、返魂香之図と石塚さん作の「令和 返魂香之図」、24年奉納のアーティスト仙安さん=津軽地方在住=による「遊女御影」の掛け軸三幅が並んだ。参列者は読経の流れる中、鎮魂の祈りを込めながら幽霊画の前で焼香。正午から約1時間行われた一般公開では、応挙作と現代版が分けて展示され、来場者が応挙の筆遣いをじっくりと確かめた。現代版は本堂和室に移され、こちらは写真撮影も可能とあって、来場者が盛んにスマートフォンのシャッター音を響かせた。
むつ市の川端聡さん(46)は、以前から見たかったという応挙作に「思いのほか怖い感じがなく神秘的」、弘前市の佐藤友葉(ゆは)さん(25)は、石塚さん作の絵柄をあしらった朱印を手に「(現代版は)不思議な雰囲気で妖艶(ようえん)な感じにも見えた」と話した。
現代版の公開は15日まで行われる。14日は午前9時から午後4時まで、15日は午後3時まで。観音堂では石塚さん作の幽霊を映し出すプロジェクター展示も実施する。
