弘前城菊と紅葉まつりに花のアート展示へ

竹で輪を作る高校生たち。花を飾り付ける骨組み部分となる

 23日に弘前公園で開幕する弘前城菊と紅葉まつり。今年は新たな試みとして、会場の弘前城植物園に大型のフラワーアートを展示する。世界的な受賞歴があるフラワーデザイナー阿部喜恵(きえ)さんと共にアートの制作を進める市民グループが3日、花を飾り付ける骨組みづくりを行い、地元の高校生も作業に加わった。

 フラワーアートは、弘前城を守る東西南北の四神の一つ・青龍をモチーフとした「昇天龍」と、実すぐりしたリンゴと菊の花を用いた「菊人形りんご姫」の2種類。全長約50メートルに及ぶ昇天龍は、三の丸庭園をうねるように配置する。

 3日は、起業家育成プロジェクト「Next Commons Lab(ネクスト・コモンズ・ラボ)弘前」メンバーの樽澤武秀さん(42)が中心となり、市内で昇天龍のパーツを制作した。地元の高校生5人が参加し、細く割いた竹を丸めて次々と輪を作った。龍の胴体は、大小700の竹の輪を連ねて形作る。弘前実業高校2年の下山千穂さんは「生け花が趣味なので、どんな作品になるか楽しみ」と声を弾ませた。

 宮城県出身の阿部さんは、2016年のインターナショナルフラワーコンテストで金賞を獲得するなど国内外で活躍。特に菊を使った空間デザインで高い評価を受けている。オンラインでパーツづくりを見守った阿部さんは「弘前の方々に、菊を使ったおしゃれなデザインを見てもらいたい」と意気込みを語った。阿部さんは10月中旬から弘前公園での制作に入る。

 菊と紅葉まつりは11月8日まで。新型コロナウイルス対策として来場者の検温、手指消毒を行うほか、後日感染者が確認された場合に備え、氏名や連絡先も記入してもらう。

フラワーアート「昇天龍」の完成イメージ

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