ソバモヤシが血糖値抑制/弘大・山内助教特許出願

青森県の伝統野菜ソバモヤシ

 弘前大学大学院保健学研究科の山内(やまのうち)可南子助教は、平川市や大鰐町などで生産されている野菜「ソバモヤシ」に付着している菌に血糖値抑制作用があることを、マウスを使った実験で確かめ、特許出願している。青森県に伝わる伝統野菜の長所を生かし、健康補助食品を開発できないか-と提案している。

 研究は、平川市の「あすなろ理研」と共同で実施。山内助教は、ソバの新芽であるソバモヤシに付着している「パントエア菌」に着目。この菌が、免疫力を高めるなど、生体への有効な機能性が期待されるため、血糖値抑制作用についても調べた。

 山内助教は、糖尿病に近い肥満マウスにパントエア菌を口から投与した上で砂糖水を飲ませ、菌を投与していないマウスと血糖値の変化を比較した。その結果、パントエア菌を投与した肥満マウスは15~20分後、血糖値上昇のカーブが抑えられ、血糖値を抑えるホルモン「インスリン」が正常に機能していることが示された。

 これに対し、菌を投与していない肥満マウスは、砂糖水を飲ませた後、急激な血糖値の上昇を認めた。正常マウスにパントエア菌を投与して砂糖水を飲ませても、血糖値抑制作用に変化はなかった。

 また、肥満マウスにパントエア菌を飲ませ続けたところ4週間後に、内臓脂肪が減っていることも分かった。

 パントエア菌が、どのような作用で血糖値を下げるかなど、詳しいメカニズムはまだ分かっていないが、今後、人に対する血糖値抑制作用などを調べる予定。山内助教とあすなろ理研は、パントエア菌の血糖値抑制作用について2018年に特許出願している。

 山内助教は「ソバモヤシに含まれる成分に抗酸化作用や動脈硬化予防効果があることが知られていたが、今回、付着している菌に血糖値抑制作用があることが分かった。これらの健康機能を広く知ってもらうことで、ソバモヤシの消費を増やし、青森県のソバモヤシ生産者を支援したい」と語った。

 山内助教は27日午前10時から、弘前市の弘大創立50周年記念会館で、弘前大学総合文化祭の公開講座としてソバモヤシの機能性について講演する。

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 ソバモヤシ 350年ほど前から津軽地方で生産される新芽野菜。おひたし、みそ汁、サラダなど幅広い料理に応用できる。近年は、後継者不足などで生産者が減っている。


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