青森県黒石市は9日、同市東部の黒森山でトレッキングイベントを開き、市内外から参加した23人が山頂からの眺めや、植物の観察などを楽しんだ。

　市によると黒森山は標高606メートルほどだが、近くに高い山がないため周囲を見渡すことができ、津軽平野や岩木山、陸奥湾などの景色を楽しめる。この日は地元登山ガイドの米坂恵子さん(51)の案内の下、黒森山ウォーキングセンターから山頂までの往復約9キロを散策した。

　米坂さんは道中、アケビやキノコを見つけると食べ方や名前などを紹介。参加者はかわいらしく咲くピンク色のカワラナデシコや黄色のアキノキリンソウなどの花を楽しみながら、ゆっくりと山頂を目指した。

　約2時間かけ山頂に到着した一行は、岩木山、中野もみじ山などの景色を楽しみ、「すごい」「さっぱりする」などと歓声を上げた。初めて黒森山を登ったという長内世津子さん(68)＝弘前市＝は「傾斜が緩やかで歩きやすかった。山頂からの見晴らしがよくて気持ちいい」と話した。

　トレッキング後は同市大川原にある飲食店「お山の恵み」に移動し、「牡丹そば」を味わい疲れを癒やした。