津軽こけし館(黒石)新体制スタート 営利活動も再開

営業を再開した津軽伝承工芸館の軽食コーナー

 青森県黒石市の津軽伝承工芸館・津軽こけし館は1日、新たな指定管理者「ウェーブ21」(本社東京)による運営をスタートした。営利活動が可能になり、軽食コーナーの営業やこけしの販売が約半年ぶりに再開した。

 両館を巡っては、2024年度からの指定管理者候補だった日本旅行東北が23年11月、青森市の新型コロナ関連業務の入札談合事件に関わった疑いがあると発覚。今年5月に公正取引委員会が排除措置命令を出し、市は6月、選定取り消しを決めた。両館は4月から一時的に市直営となり、営利活動が制限されていた。

 市は6~7月に指定管理者を募集。プレゼンテーションなどを経て、市内でボートレースの場外舟券売り場を運営しているウェーブ21が選ばれた。指定期間は10月1日から4年半。

 同日は津軽こけし館で「ルビンのこけし・フレンド」の販売が始まり、複数の客が買い求めた。軽食コーナーはラーメンなどを提供する。館長を務める同社観光課の斉戸英三課長は「物産店やレストランの営業も順次再開させる。また来ようと思ってもらえる場所にしていきたい」と語った。

 髙樋憲市長は取材に「舟券売り場の食堂ではおいしい食事を安価で提供しているので(そのノウハウで)集客力もあると思う。十分なやる気を感じており、今後に期待したい」と話した。

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