演劇「津軽」が開幕 太宰生誕110年記念

初日公演を迎えた演劇「津軽」の舞台に臨む、太宰治役の新井和之さん(右)と紀行作家役の川上麻衣子さん(左)ら=13日夜、青森市の県立美術館野外特設ステージ

 太宰治生誕110年を記念した演劇「津軽」の公演が13日、青森市の県立美術館野外特設ステージで開幕した。小説「津軽」を基に、太宰の故郷への思慕を描いた野外劇は、200人以上の観客を魅了した。

 同作は、俳優新井和之さん演じる1944年の太宰が時を超え、女優川上麻衣子さん演じる現代の紀行作家とともに津軽を旅し、故郷を発見していく物語。

 この日の舞台は、中秋の名月の幻想的な光に包まれた。多くの県民らが出演し、中でも「津軽」再演のため市民らで結成した県立美術館演劇部員らは、2年間の練習の成果を発揮し、笑いあり涙ありの舞台を生き生きと演じていた。

 弘前市の豊田児童センター一輪車クラブのメンバー7人は舞台を所狭しと動き回り、躍動感あふれる技を次々に披露。感動的な大団円に、客席からは大きな拍手が送られた。

 青森市のアロマセラピスト毛内久美子さん(46)は「津軽鉄道に乗ったことがあるので感慨深かった」と感激した様子を見せた。

 脚本・演出の長谷川孝治県立美術館舞台芸術総監督は「稽古の時はここまで完成度が高くなかった。お客さんに一緒に舞台をつくってもらった」と話した。「月明かりのパワーで良い演技ができた」と川上さん。初めて太宰を演じた新井さんは「初日が終わりほっとした。明日以降もぜひ見に来て」と語った。公演は16日まで行われる。

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