奇才・寺山の魅力学ぶ、三沢でカレッジ開講

トークを繰り広げる(右から)立川さん、シーザーさん、佐藤さん

 青森県三沢市ゆかりの詩人・劇作家の寺山修司について、専門家から多面的に学べる本年度の「寺山修司アートカレッジ」(寺山修司五月会主催)が4日、始まった。前身の「寺山修司市民大学」時代から数え10年目となる本年度は、12月まで計6回の講座が開かれる。

 4日の第1回講座は同市の寺山修司記念館で行われ約70人が受講。「音楽とともに振り返る寺山修司と1969年」と題し、プロデューサー・ディレクターの立川直樹さんと演劇実験室「万有引力」主宰のJ・A・シーザーさん、音楽プロデューサーの佐藤剛さんがトークを繰り広げた。

 開講に先立ち同館の笹目浩之副館長が「寺山が難解と言われるが、ゆかりの人やいろいろな分野で活躍している人がいる。(カレッジを)ずっと続けていきたい」とあいさつした。

 受講無料。3回以上参加し、最終回に出席した人には修了証と記念品が贈られる。問い合わせは寺山修司記念館(電話0176-59-3434)へ。

 今後の日程と講師は次の通り(敬称略)

 ▽8月31日 立正大学准教授・葉名尻竜一「代表歌『マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや』を考える」

 ▽9月14日 元演劇実験室「天井桟敷」・根本豊「寺山演劇の現場から~寺山修司が私に伝えたこと、伝えたかったこと」

 ▽10月19日 舞台美術家・野村直子「私と言う虚構…仮面を作り、そして試しに演じてみましょう」

 ▽11月30日 青森大学名誉教授・久慈きみ代「戯曲『毛皮のマリー』スタートの風景-現存する諸本を尋ねて-」

 ▽12月14日 詩人・和合亮一「詩人のトーク&リーディング 詩の礫(つぶて) ~書を捨てよ、荒野へ出よう~」

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