「かぶーにゃ」新装1年 八戸の「いま」を届ける

「連日買い物に訪れる常連客も増えてきた」と喜ぶ小泉さん。かぶーにゃの公式SNSを毎日欠かさず更新している=八戸市鮫町

 ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている青森県八戸市の蕪島。その眼下に位置する蕪島物産販売施設「かぶーにゃ」は、今年5月で新装1周年を迎えた。県内各地の企業とコラボレーションした限定品や土産品が人気を集め、4月末までの1年間で約26万人が来館。集客ツールとしている同店の公式交流サイト(SNS)では、商品情報に加えて地域の祭りやウミネコの巣立ちなども発信し、故郷を離れた県内出身者にも八戸の「いま」を届けている。

 市が2020年5月に開設したかぶーにゃは、25年4月から同市の水産加工会社マルヌシ(地主裕太社長)が新たな運営事業者となり、5月1日にリニューアルオープン。7月には開設当初からの来館者数が100万人を突破した。

 ここでしか買えない商品を-と、同店のフード・観光マネジャー小泉由枝さん(42)が取りそろえた商品は、水産加工品に焼き菓子、旬の果物を使ったジェラート、同店特製のアパレル商品など多種多様。中でも、北洋硝子(青森市)と企画したオリジナルの津軽びいどろは、春の蕪島をイメージした限定配色が好評で、今年5月には新シリーズが発売された。

 小泉さんは「同じ県内でも、八戸で津軽地方の工芸品を買える場所は少なく、企業側にも買い物客にも喜ばれる。地域問わず、県内の良いものを紹介していきたい」と目を輝かせる。八戸焼や南部裂織(さきおり)など、地元の伝統工芸とのコラボ商品も続々と誕生している。

 八戸三社大祭に館鼻岸壁朝市、ウミネコ…。地域のにぎわいをSNSで対外的に発信する傍ら、地元に密着した施設としても存在感を高めてきた。6月の岩手県沖地震で、八戸高等支援学校が校内カフェの中止を余儀なくされた際、生徒手作りのパンをかぶーにゃで販売。SNSの告知を見た多くの買い物客が訪れ、用意したパンは完売した。

 「災害時は店を訪れる観光客が減ってしまう分、地元の人が力になってくれる。地元企業や学校とも助け合いながら、商品や情報を届けていきたい」と語る小泉さん。蕪島の風景が四季折々変化するのに負けじと、「かぶーにゃ」ならではの商品や地元の最新情報を日々発信し続けている。

来店客から人気を集めている八戸焼や津軽びいどろなど県内の伝統工芸とコラボレーションした限定商品

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