宮越家ふすま絵、東京へ出発/中泊

大英博物館展への出展に向け梱包される宮越家のふすま絵「春景花鳥図襖」

 青森県中泊町の旧家宮越家で13、14の両日、同家所蔵のふすま絵「春景花鳥図襖(ふすま)」を東京都美術館で開催される「東京都美術館開館100周年 大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱(りょうらん)~海を越えた江戸絵画」展(25日~10月18日)に出展するための梱包(こんぽう)、搬出作業が行われた。ふすま絵は、英米にそれぞれ所蔵される一連のふすま絵2作品と約150年ぶりの再会を果たすため、東京へ向けて旅立った。

 13日の梱包作業では、現在の第12代当主の宮越寛(ゆたか)さん(67)、町博物館の齋藤淳館長、同美術館の関係者らが見守る中、運送業者の社員らが1時間半ほどかけて4枚のふすまを慎重に取り外して包装、専用の木箱に収納した。14日には陸路で出発した。

 ふすま絵が宮越家を離れるのは、寛さんの曽祖父に当たる9代当主正治氏が1922(大正11)年に購入し、修復の後、離れの「詩夢庵」奥の間に収めて以来初めて。

 寛さんの母惠美子さん(91)は「嫁いで70年近くこの絵と一緒だったので、寂しくて蛍の光を歌いたいような気持ちだった。何度見ても見飽きることなく、癒やしの力を持った不思議な絵です」と話していた。

 これまでの専門家の研究で、「春景花鳥図」は英国大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図襖」、米国シアトル美術館所蔵の「琴棋書画仙人図襖」と共に奈良県の談山(たんざん)神社にあったものが、明治期の廃仏毀釈(きしゃく)による混乱で1870年ごろに離散していたと考えられている。今回、同展ではこの3作品が一堂に会する。寛さん、幸子(ゆきこ)さん(65)夫妻と濱舘豊光町長が、24日の内覧会で3作品の再会に立ち会う。

大英博物館展出展のため取り外される「春景花鳥図襖」

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