
中泊町博物館にこの春、新たな学芸員として宗像(むねかた)萌子さん(22)=青森県弘前市出身=が着任した。学芸員の採用は齋藤淳館長以来36年ぶりで、初めて2人体制となる。貴重なふすま絵やステンドグラスなどが残る町内の旧家・宮越家が全国的に注目を集める中、宗像さんは「プレッシャーを感じてはいるが、意欲を持って多方面のことを学んでいきたい」と意気込む。
弘前大学人文社会科学部の関根達人教授(考古学)の下で研究に励んだ宗像さん。「放っておいたら消えてしまうものを保存したり、記録したりしておくことで価値を後世に残す技術を学んだ」。授業を受ける中で学芸員の仕事に興味を持ったが、自治体の財政悪化などを背景に全国的に募集が少なくなっていることを知り、県内の別の進路を視野に入れていた。
転機は昨年春。中泊町が学芸員を募集していることを知った。同町との縁は、釣り好きの家族が小泊を訪れる程度だったが、「学芸員になれるチャンスがあるなら挑戦したい」と、すぐに博物館を訪れた。
採用試験が終盤に差しかかった9月、町は宮越家のふすま絵「花鳥図」が英国・大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図」と対のものであることを発表。ニュースに接し「もし合格したら、こんなにすごいものに携わるのか」と身が引き締まったという。学芸員には21人が応募していたが、宗像さん1人が“狭き門”を突破した。
博物館の四つの役割といわれる「収集・保存」「調査・研究」「展示・公開」「教育普及」が宗像さんの仕事の柱となる。宮越家関連では将来的な国の文化財指定、9カ年計画のふすま絵の修理などに携わることになる。齋藤館長は「重要な事業がめじろ押し。町内外にネットワークをつくり、しっかり根を張っていろいろなことに挑戦してほしい」と期待を寄せる。
宗像さんは「子どもたちの流行や話題を捉えた企画など、町に密着した博物館だからこそできることをやってみたい」と話している。
弘前大学人文社会科学部の関根達人教授(考古学)の下で研究に励んだ宗像さん。「放っておいたら消えてしまうものを保存したり、記録したりしておくことで価値を後世に残す技術を学んだ」。授業を受ける中で学芸員の仕事に興味を持ったが、自治体の財政悪化などを背景に全国的に募集が少なくなっていることを知り、県内の別の進路を視野に入れていた。
転機は昨年春。中泊町が学芸員を募集していることを知った。同町との縁は、釣り好きの家族が小泊を訪れる程度だったが、「学芸員になれるチャンスがあるなら挑戦したい」と、すぐに博物館を訪れた。
採用試験が終盤に差しかかった9月、町は宮越家のふすま絵「花鳥図」が英国・大英博物館所蔵の「秋冬花鳥図」と対のものであることを発表。ニュースに接し「もし合格したら、こんなにすごいものに携わるのか」と身が引き締まったという。学芸員には21人が応募していたが、宗像さん1人が“狭き門”を突破した。
博物館の四つの役割といわれる「収集・保存」「調査・研究」「展示・公開」「教育普及」が宗像さんの仕事の柱となる。宮越家関連では将来的な国の文化財指定、9カ年計画のふすま絵の修理などに携わることになる。齋藤館長は「重要な事業がめじろ押し。町内外にネットワークをつくり、しっかり根を張っていろいろなことに挑戦してほしい」と期待を寄せる。
宗像さんは「子どもたちの流行や話題を捉えた企画など、町に密着した博物館だからこそできることをやってみたい」と話している。