倉本さん「森は人生の縮図」/点描画展13日開幕

内覧会で倉本さんの作品に見入る来場者

 「森のささやきが聞こえますか 倉本聰の仕事と点描画展」(東奥日報社などによるTTHAグループ、青森朝日放送主催、県立郷土館、東奥日報文化財団共催)が13日から、青森市の県立郷土館で開かれる。開幕に先立ち、12日はオープニングセレモニーと内覧会が行われた。

 「北の国から」をはじめ、数多くのドラマや映画の名作を世に送り出してきた脚本家・倉本聰さん。十数年にわたって描き続けてきた点描画約120点のほか、「北の国から」などのドラマの脚本原稿や台本、絵コンテ、小道具などの貴重な資料を展示する。

 執筆作業の合間に、アトリエ周辺や旅先での木を見つめ、一本一本にドラマを見いだして描いた点描画の数々。四季折々の表情を見せる木々は生命感にあふれ、リスやシカ、フクロウなども温かいまなざしで切り取られている。

 倉本さんは12日午前、深浦町を訪れ、日本一の大イチョウとして知られる国指定天然記念物「北金ケ沢のイチョウ」をスケッチした。樹齢千年以上、幹回り22メートルもある大イチョウの威容に「すごいですね」と驚き「比較するものがないと、この木の大きさが出ないね」と苦笑しながら熱心に筆を走らせていた。

 県立郷土館でのセレモニーでは、東奥日報社の松林拓司事業局長が「一本一本の木の物語を描き、心の声を言葉にして絵に添える手法は脚本家ならではの世界。倉本さんが出合った木々や動物たちのささやきに耳をすませて」とあいさつ。倉本さんは「森はいろいろなことを語りかけてくれる。朽ちていく木があれば、若い木立もあり、まさにわれわれの人生の縮図。ぼやきや寂しさなども文章にしているので、戯(ざ)れ言(ごと)と思って楽しんでいただければ」と話した。倉本さんや関係者がテープカットし、開幕を祝った。13日は午前10時から倉本さんのギャラリートークが開かれる。

 同展は8月25日まで。開館時間は午前9時から午後6時(入館は閉館30分前まで)。観覧料は一般・大学生千円、小中高校生600円。問い合わせは東奥日報社事業部(電話017-718-1135)へ。


北金ケ沢の大イチョウをスケッチする倉本さん=12日午前9時50分ごろ、深浦町

青森市

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