明治創業の京都の糸店「糸六」が、こぎん刺しの継承に取り組む弘前こぎん研究所(青森県弘前市)と協力し、新たなこぎん糸を開発した。21日、同市の藤田記念庭園でお披露目を兼ねた企画展が始まり、京都らしい“はんなり”とした色合いと、津軽の伝統が織りなすコラボレーションが来場者の目を楽しませている。
糸六は1871(明治4)年創業。今回のコラボは、糸六の今井登美子代表が、刺し子糸の取り扱いを通じてこぎん刺しを知り、弘前を訪ねたのがきっかけだった。
「歴史や規則的な刺し方に魅せられた」と今井代表。開発に当たっては「弘前に寄り添うことにこだわった」という。糸の撚(よ)りの強さを何度も調整し、こぎんを長年愛してきた地元の人にも親しみが持てるような感触の糸を完成させた。
こぎん刺しに使われる一般的な綿の糸のほか、同店が創業以来販売している絹糸も提案する。「つやがある絹糸もこぎんに使ってもらえたら幅が広がるのではないか」と新たな可能性が広がることに期待をかけている。京都らしい和を感じる柔らかいカラーのほか、地元特産のトウモロコシ・嶽(だけ)きみの皮とリンゴの木を使って染めた糸もあり、青森県らしさを楽しむことができるよう工夫した。
企画展は新糸を使った帯留めやブローチなども展示販売している。「絹の糸はなかなか手に入らない」と20個ほど購入する人もいた。同展を訪れた弘前大学付属中学校1年の佐藤幸輝さんは展示品を前に「西と東が友好しているような作品だと思った」と話した。
今井代表は「ほかのメーカーにはないような『京はんなりカラー』でこぎんを作ってもらえたらうれしい」と目を輝かせる。
こぎん研究所の千葉弘美代表は「たくさんの色があって自分自身も見ていてワクワクするので、お客さんにも楽しんでほしい」と話した。企画展は25日まで。
糸六は1871(明治4)年創業。今回のコラボは、糸六の今井登美子代表が、刺し子糸の取り扱いを通じてこぎん刺しを知り、弘前を訪ねたのがきっかけだった。
「歴史や規則的な刺し方に魅せられた」と今井代表。開発に当たっては「弘前に寄り添うことにこだわった」という。糸の撚(よ)りの強さを何度も調整し、こぎんを長年愛してきた地元の人にも親しみが持てるような感触の糸を完成させた。
こぎん刺しに使われる一般的な綿の糸のほか、同店が創業以来販売している絹糸も提案する。「つやがある絹糸もこぎんに使ってもらえたら幅が広がるのではないか」と新たな可能性が広がることに期待をかけている。京都らしい和を感じる柔らかいカラーのほか、地元特産のトウモロコシ・嶽(だけ)きみの皮とリンゴの木を使って染めた糸もあり、青森県らしさを楽しむことができるよう工夫した。
企画展は新糸を使った帯留めやブローチなども展示販売している。「絹の糸はなかなか手に入らない」と20個ほど購入する人もいた。同展を訪れた弘前大学付属中学校1年の佐藤幸輝さんは展示品を前に「西と東が友好しているような作品だと思った」と話した。
今井代表は「ほかのメーカーにはないような『京はんなりカラー』でこぎんを作ってもらえたらうれしい」と目を輝かせる。
こぎん研究所の千葉弘美代表は「たくさんの色があって自分自身も見ていてワクワクするので、お客さんにも楽しんでほしい」と話した。企画展は25日まで。