壊れたり動かなくなったおもちゃを治療して元気にする「みさわおもちゃ病院」。青森県三沢市の県立三沢航空科学館で始まった活動は12年目を迎え、来院も2千件を超えた。ボランティアで働くドクター13人らの原動力は「子どもたちの笑顔が見たい」。治療の腕を磨きながら、子どもたちの思いに真剣に向き合っている。
26日、走らなくなったおもちゃの機関車が、持ち主の鈴木晴一朗ちゃん(3)=八戸市=らと来院した。院長の名久井正廣さん(69)は「(電池の接続部に)さびが出てますね」などと話しかけながら、さびをヤスリで削ったり、車軸やギアに絡まったほこりを丹念に取り除く。いくつもの歯車の中から、ひびが入って空回りしているのを見つけ、新しいものと交換。晴一朗ちゃんは元気になった機関車を床で何度も何度も走らせていた。
工藤真愛(もあ)さん(十和田市東小4年)と煌大(おうだい)さん(同1年)ら家族は、弟の己煌(きおう)ちゃん(2)お気に入りのアンパンマンのおもちゃを持ち込んだ。「かず先生」こと向川一彦さん(67)から「スイッチ部分の基盤が割れてる。これは直りますよ」と言われてほっとした表情。「入院」して、1カ月後に受け取ることになった。
みさわおもちゃ病院は2014年4月、県内で6番目に開院した。毎月第4日曜日の午前、県立三沢航空科学館で活動する。ドクターは40~70代で、電気関係の仕事をしている人や航空自衛隊の退職者ら。女性ドクターも3人いる。
持ち込まれるのは無線で動かすおもちゃや動くぬいぐるみ、魔法のスティック、オルゴールなどさまざま。治療費は無料、入院は100円で、部品代は別に支払う。代用品がない部品は3Dプリンターで作ることも。「どこが悪いか探して治療法を考える楽しさと、直す喜びがある」と名久井さん。
開院から10年余りで外国製や電子機器系のおもちゃの来院が増え、治療の難易度もアップ。ドクターらは県内のおもちゃ病院ネットワークが開く研修会などでスキルアップに努めている。
向川さんは「子どもたちのうれしそうな顔が一番。直せないと申し訳なくて」。名久井さんは「子どもたちに物づくりの大切さを伝え、壊れた物を直して大事に使うという気持ちを育てたい」と語った。
26日、走らなくなったおもちゃの機関車が、持ち主の鈴木晴一朗ちゃん(3)=八戸市=らと来院した。院長の名久井正廣さん(69)は「(電池の接続部に)さびが出てますね」などと話しかけながら、さびをヤスリで削ったり、車軸やギアに絡まったほこりを丹念に取り除く。いくつもの歯車の中から、ひびが入って空回りしているのを見つけ、新しいものと交換。晴一朗ちゃんは元気になった機関車を床で何度も何度も走らせていた。
工藤真愛(もあ)さん(十和田市東小4年)と煌大(おうだい)さん(同1年)ら家族は、弟の己煌(きおう)ちゃん(2)お気に入りのアンパンマンのおもちゃを持ち込んだ。「かず先生」こと向川一彦さん(67)から「スイッチ部分の基盤が割れてる。これは直りますよ」と言われてほっとした表情。「入院」して、1カ月後に受け取ることになった。
みさわおもちゃ病院は2014年4月、県内で6番目に開院した。毎月第4日曜日の午前、県立三沢航空科学館で活動する。ドクターは40~70代で、電気関係の仕事をしている人や航空自衛隊の退職者ら。女性ドクターも3人いる。
持ち込まれるのは無線で動かすおもちゃや動くぬいぐるみ、魔法のスティック、オルゴールなどさまざま。治療費は無料、入院は100円で、部品代は別に支払う。代用品がない部品は3Dプリンターで作ることも。「どこが悪いか探して治療法を考える楽しさと、直す喜びがある」と名久井さん。
開院から10年余りで外国製や電子機器系のおもちゃの来院が増え、治療の難易度もアップ。ドクターらは県内のおもちゃ病院ネットワークが開く研修会などでスキルアップに努めている。
向川さんは「子どもたちのうれしそうな顔が一番。直せないと申し訳なくて」。名久井さんは「子どもたちに物づくりの大切さを伝え、壊れた物を直して大事に使うという気持ちを育てたい」と語った。