白塗り舞踏「劇団夜行館」の魂 座員・前田美代子さん 今年も弘前ねぷたで即興、滑らかに妖しく


 たいまつを持った白塗りの踊り手とおどろおどろしいねぷたを引き連れ、かつて弘前ねぷたまつりに参加していた「劇団夜行館」(青森県つがる市)。座員の前田美代子さん(70)=弘前市=は、10年ほど前に同団が活動を休止した後も変わらぬ白塗り姿で踊り続けており、「ねぷたの通る道が私の舞台。夜行館の魂を残すため、死ぬまで踊り続けたい」と今年もまつりに繰り出している。

 夜行館はつがる市木造を拠点に演劇活動をするとともに、ねぷた(ネブタ)も運行していた団体。人目を引く異様な風体と独特の運行スタイルで人気だった。

 前田さんは2001年ごろから座員として活動。笹原茂朱(もしゅ)座長の体調不良により同団が活動休止となった後は、弘前市の城北ねぷた同好会などで踊ってきた。いつかまた、夜行館としてまつりに出る日を夢見ていたが、「夜行館そのものだった」という笹原座長が今年7月に亡くなってしまった。

 「私も座長に魅了された一人。あんなすごい人とは二度と巡り会えないと思う」と悼み、「座長からはたくさんの言葉をもらい、たくさんのことを教わった」と懐古する。その中でも、「踊るなら、その時にやり尽くせ」という言葉を今も忠実に守り、一回一回を全力で踊っている。

 3日の合同運行では亀甲町町会のねぷたと一緒に出陣した。はやしの音色に合わせた即興の滑らかで妖しい舞踏で場を魅了。飛び入りの観客と一緒に踊る場面もあった。腰を90度以上のけぞらせて数秒間天を仰ぐ見せ場を何度もつくり、約1キロのコースを全力で踊りきった。

 4~6日は亀甲町町会(特別参加の城北ねぷた同好会含む)、7日は下新町ねぷた愛好会で参加する。

軽やかで妖しい踊りで弘前ねぷたまつりの観客を魅了した前田美代子さん=3日午後7時15分、弘前市

弘前市

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