「屋台アイス残したい」弘前公園に新たな売り子

売り子としてデビューし、弘前公園東門前でアイスを販売している近藤さん

 売り子が減少している青森県弘前市の風物詩・屋台アイスで、同市の近藤久仁子さん(61)が今月上旬、新たな売り子としてデビューし、弘前公園東門前でアイスを販売している。昨秋、弘前観光コンベンション協会と金正藤田正紀商店(藤田アイス店・藤本レイ子社長)が売り子を増やそうと開いた「カランカランアイス体験会」がきっかけとなった。近藤さんは「屋台アイスという弘前の文化を残していきたい」と意気込んでいる。

 市内では花見シーズンは売り子が増えるが、それ以外の時期に屋台を出している人は5人程度しかいない。その状況を知った近藤さんは、「途絶えてしまってから復活させるのはとても難しいこと」と挑戦を決意。何度も藤本社長と相談を重ね、弘前さくらまつりでの研修期間を経てデビューとなった。

 60歳で保育士を退職し、現在はリンゴ作業の手伝いをしているため7、8月のみの出店となるが、「来年以降も体力が持つ限り売り子を続けたい。『あのアイス売ってる人、毎年いるよね』と言ってもらえるよう頑張りたい」と笑顔で話した。

 近藤さんは悪天候以外は8月中旬まで連日屋台を出す予定。

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