キリスト祭厳かに、ナニャドヤラ奉納/新郷

十来塚の周囲でナニャドヤラを踊る保存会の会員たち

 イエス・キリストの渡来伝説がある青森県新郷村で1日、村観光協会(髙橋敏会長)主催の第61回キリスト祭が開かれた。会場の「キリストの里公園」には県内外から約500人が訪れ、厳かな雰囲気の中、地域の盆踊り「ナニャドヤラ」などを奉納、この地に眠るとされるキリストの霊を慰めた。

 祭りは1964年に始まり、地域おこしとして続いている。大祭長の佐藤和友村長が「伝説とロマンあふれるキリストの里、キリスト祭をぜひ満喫してください」とあいさつ。神事に続き、田中獅子舞保存会(田中政夫若者頭頭長)が獅子舞を奉納し、村ナニャドヤラ芸能保存会(佐藤久美子会長)がキリストの墓とされる十来(とらい)塚を囲みナニャドヤラを踊った。

 慰霊祭後の踊り体験会で輪に加わった秋田県能代市の会社員三浦鏡吾(きょうご)さん(34)は「地元も観光客も一体になって楽しんでいるのがいい」と笑顔を見せた。山口県出身で米アラスカ州在住の大山卓悠(たかはる)さん(71)と同村出身の妻厚子さん(66)は「信じるものを大切にする日本人らしさが出ていて興味深かった」と話した。

 公園駐車場では同村と八戸市、十和田市のラーメン店4店による「シン・キリストラーメン決定戦」を開催した。各店がキリストを連想させるトッピングや、地元食材を使ったオリジナルメニューを提供し、行列ができる盛況ぶりだった。

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