折れたマザーツリーの残った主幹に若葉

無事に冬を越し新しい葉をつけたマザーツリー=26日

 昨年9月4日深夜から5日未明にかけ、台風の暴風により幹が折れた青森県西目屋村のブナの巨木「マザーツリー」が、無事に冬を越し新しい葉をつけた。

 ブナの寿命は300年前後とされるが、国有林内にある「マザーツリー」の推定樹齢は400年以上。樹勢の衰えが指摘され、2017年には土壌改良などの処置が施されていた。折れたのは、地上約9メートル付近で主幹から分かれて伸びていた幹2本。26日、残った幹からは両手を広げたような形に緑が芽吹いていた。現在は、周辺にロープを張って立ち入り禁止区域を設け、落下した幹をそのまま現場に残している。津軽森林管理署の森川寛森林技術指導官は「落下した幹はいずれは腐り、地面と同化していく。数十年単位の自然の移り変わりの様子を間近で見てほしい」と話す。

 同日、東京都から白神山地を訪れた檜山照夫さん(70)、伊都子さん(69)夫妻は「折れてしまっていても、とても生命力を感じる」「かわいそうだけれど、これが自然の摂理。こうやって更新されていくんですね」と話した。

折れる前のマザーツリー。白神山地のシンボルとして親しまれていた=2017年6月

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