釜臥山の夜景、なぜアゲハ?/むつ「三枚目夜景予報士」に聞く

釜臥山をバックに夜景をアピールする小島さん。手に持つチョウのように、陸奥湾に向かって「光のアゲハ」が羽を広げているという

 「光のアゲハチョウ」と呼ばれる青森県むつ市の釜臥山展望台からの夜景。一般社団法人夜景観光コンベンション・ビューローが認定する「世界夜景遺産」を目指しているが、まだ分からないこともある。そこで「三枚目夜景予報士」を名乗り、夜景が見える確率を独自に発信している小島勝さん(42)=市観光・シティプロモーション課主任主査=にいろいろ聞いてみた。

 最初に知りたかったのは「アゲハ」の形。どう見るのが正しいのか、市外の人に聞かれたこともある。

 「展望台から見ると左側が津軽海峡で、右側が陸奥湾。陸奥湾に向かって、両方の羽を広げて飛んでいるんだぜ」。二枚目に憧れ、語尾に「ぜ」を付けたがる三枚目。奥内方面と大湊方面に羽を広げていることは分かった。

 津軽海峡と陸奥湾の間は狭いところで南北20キロほどにくびれている。「こうした下北半島特有の地形に加え、陸奥湾側は田名部川の河口があることで昔から人や物の往来が盛ん。さらに旧海軍時代から基地がある大湊にも人々の暮らしが集まり、奇跡的にアゲハちゃんの形ができたんだぜ」

 市も2017年2月に立地適正化計画を策定し、無秩序な市街地の拡大を抑制。夜景の輪郭を次世代につなごうとしている。

 ではアゲハの魅力とは?

 「むつ市は都会と違って事業所が少ない。ほとんどが暮らしの明かり。『晩ご飯だよ』『お風呂入ろう』なんて会話が交わされていると思うと、気持ちがほっこりする」。三枚目はロマンチストでもあるようだ。「夜景を楽しんだ後は、むつに泊まっておいしいものを食べればいいんだぜ」と三枚目。観光PRも忘れなかった。

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