施設の老朽化などを理由に来年3月末で閉館となる青森市の棟方志功記念館で19日、冬の展示「板極道(ばんごくどう)」が始まった。閉館前最後の展示替えで、同市出身の世界的板画家・棟方志功(1903~75年)の画業を通覧する38作品166点を展示。初日は棟方の母校でもある同市長島小の4、5年生30人が見学に訪れ、大先輩の功績や記念館の記憶をつなぐことを誓った。
「板極道」は、64年に刊行された棟方の自伝。ゴッホを目指した少年時代から世界的板画家になるまでをつづり、装丁のデザインも棟方自身が手がけている。
冬の展示では「板極道」の内容に沿いながら、初期から晩年の作品を満遍なく展示。21歳の頃に同市の「ドン山」付近の風景を描いたとされる油絵「初冬風景図」、柳宗悦ら民芸運動家の知遇を得るきっかけとなった「大和(やまと)し美(うるわ)し」、初めて宗教を題材にした「華厳譜」、世界的評価を受けた代表作「二菩薩釈迦(ぼさつしゃか)十大弟子」など棟方の足跡に欠かせない作品がそろった。
文化勲章受章当日にチヤ夫人と撮影した写真、75年の記念館開館前年に同市の担当者に宛てた造園の希望を伝える書簡など資料類も並ぶ。
初日は、同記念館の宮野春香学芸員が展示作品について解説。版画が大好きという小笠原のどかさん(5年)は「志功さんは自分が思ったことをすぐに実行できるのがすごい。自分も描きたいと思った題材の版画を描けるようにしたい」と話し、宮野学芸員も「若い人たちが志功さんのことを知って、次の世代につながっていけば」と期待した。
展示は来年3月31日まで。開館時間は午前9時半~午後5時。月曜日と12月29日~1月1日は休館(1月22、29日と2月12日は開館)。問い合わせは同記念館(電話017-777-4567)へ。
「板極道」は、64年に刊行された棟方の自伝。ゴッホを目指した少年時代から世界的板画家になるまでをつづり、装丁のデザインも棟方自身が手がけている。
冬の展示では「板極道」の内容に沿いながら、初期から晩年の作品を満遍なく展示。21歳の頃に同市の「ドン山」付近の風景を描いたとされる油絵「初冬風景図」、柳宗悦ら民芸運動家の知遇を得るきっかけとなった「大和(やまと)し美(うるわ)し」、初めて宗教を題材にした「華厳譜」、世界的評価を受けた代表作「二菩薩釈迦(ぼさつしゃか)十大弟子」など棟方の足跡に欠かせない作品がそろった。
文化勲章受章当日にチヤ夫人と撮影した写真、75年の記念館開館前年に同市の担当者に宛てた造園の希望を伝える書簡など資料類も並ぶ。
初日は、同記念館の宮野春香学芸員が展示作品について解説。版画が大好きという小笠原のどかさん(5年)は「志功さんは自分が思ったことをすぐに実行できるのがすごい。自分も描きたいと思った題材の版画を描けるようにしたい」と話し、宮野学芸員も「若い人たちが志功さんのことを知って、次の世代につながっていけば」と期待した。
展示は来年3月31日まで。開館時間は午前9時半~午後5時。月曜日と12月29日~1月1日は休館(1月22、29日と2月12日は開館)。問い合わせは同記念館(電話017-777-4567)へ。