恐山西参道後世へ 山岳会が整備/むつ


 青森県むつ市川内町と同市の恐山菩提寺(ぼだいじ)を結ぶ「恐山西参道」が、あらためて地元関係者の注目を集めている。かつては恐山に向かう人々が利用した信仰の道だったが、最近は地元の人もなかなか通らない。それでも往時を今に伝える道を保全しようと、ここ数年、むつ山岳会が整備してきた。7日、同山岳会は「西参道を歩く会」を開催。貴重な地域資源として後世に残そうという機運がますます高まっている。

 西参道は、同市川内町のスパウッド観光ホテルそばにある板子塚地蔵堂を始点とし、大尽山(標高827メートル)の西側を通り、恐山菩提寺に向かう約20キロのルート。昔のままの未舗装路が多く、道中には小さなほこらにまつられた「四体地蔵」「六体地蔵」「一体地蔵」もある。

 歩く会には同山岳会、市、林野庁下北森林管理署の関係者や地元住民ら約40人が参加。板子塚地蔵堂から車で移動し、高倉山(同204メートル)直下の手前から恐山菩提寺近くの旧シャクナゲ荘前駐車場までの約17キロを約7時間半(休憩時間含む)かけて歩いた。

 西参道は、ブナ林やヒバ・ブナ混成林など手つかずの自然に囲まれて歩く場所もある。参加者は木漏れ日が差す中、歩みを進めた。

 四体地蔵から六体地蔵まで歩いた山本知也むつ市長は「昔からの姿で残っている西参道は歴史的にも文化的にも非常に大事」と価値を認めつつ、「ジオパーク活動の一つとして保全・活用していきたい」と語った。児童生徒が自然に触れる機会として、学校遠足などで活用できないか-との考えも述べた。

 参道を歩いて恐山に向かう人は、昭和初期に恐山-田名部に定期バスが走り、さらに自家用車が普及すると次第に減少。1990年代後半、当時の川内町と川内営林署が西参道の一部を復元させ、これを生かしたウオークイベントを実施したが既に途絶えている。

 同山岳会関係者によると近年は「古道ブーム」で、歩行できる状態を保っていると一定の来訪者が期待できるという。一方、宇曽利山湖の西側を通っていた参道の中には、正確な道が確認できなくなっている箇所があり、歩く会では宇曽利山湖の東側を通った。継続的な整備が課題になる。

 むつ山岳会の前田惠三会長(72)は西参道の復活を喜びつつ「山の道は整備しないと悪くなる。参道を維持するため、山岳会としてもできる範囲で努力をしたい」と話した。

木々に囲まれた恐山西参道を、恐山方面に向けて歩く参加者たち=7日

むつ市

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