六戸、百石、下田 秋祭り通常開催へ

間近に迫る六戸秋まつりに向け、山車制作を進める上町町内会メンバー=16日、六戸町

 新型コロナウイルス禍により中止を余儀なくされた秋祭りが9月、青森県六戸町とおいらせ町でも4年ぶりに通常規模で復活開催される。両町の山車制作者が連日山車小屋で装飾作業に汗を流し、太鼓や笛のはやし方も稽古に取り組んでいる。「地域を元気に」「子どもたちの笑顔のため」と出陣に向けて関係者の胸が高鳴る。

 9月1~3日に開かれる「六戸秋まつり」は、昨年規模を縮小して開催した。特徴の仮装行列と山車が同時に練り歩くスタイルが復活し、8団体が山車を運行。勇ましいけんか太鼓や鶴喰(つるばみ)鶏舞といった伝統芸能の披露が繰り広げられる。

 山車を自前で用意する4団体のうち、上町町内会は6月から制作を開始した。「地域のお年寄りがご飯を作ってきてくれるなど、子どもからお年を召した方まで一緒に交流できる」。町内会の祭りを仕切る祭典委員長佐藤幸司さん(53)は、意義を説明する。今年のテーマは人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」。山車制作責任者の剱吉(けんよし)洋行さん(51)は「子どもたちに喜んでもらうことが第一。賞を取り、山車で子どもたちに太鼓をたたいてもらいたい」と制作の手に力がこもる。中学から携わる折舘優空(ゆうだい)さん(21)は「地元の子が他に自慢できる山車にしたい」と意気込む。

 百石、下田の二つの秋祭りがあるおいらせ町は、2年連続の中止後、昨年はイオンモール下田で代替合同イベントを開催した。ただ、地域での祭りは実質3年連続の中止となった。

 15日からの「百石まつり」は若宮八幡宮の例大祭が由来とされ、1880(明治13)年から140年以上の歴史を持つ。16日のお通り、18日のお還(かえ)りで、きらびやかな山車を運行する。1969(昭和44)年から参加する藤ケ森町内会は、手作り山車に切り替えて間もなく50年。「祭りは準備を含めてコミュニケーションの場。これ以上中止が続けば、参加はもうできなかっただろう」と約40年制作に関わる小向金之助さん(67)が言う。町内会長藤ケ森利昭さん(75)は「地元が元気になってこその地域活性化」と地元開催の重要性を強調する。

 人が山車に乗って人形と化す「生き人形」が特徴の「下田まつり」は22日の前夜祭後、24日までの開催。23日は三田伏見稲荷神社から下田駅前広場を通り、奥入瀬川近くまで4台の山車を運行する。三田町内会南山車組は昨年秋から構想する仕掛けを準備。制作責任者の井上聡さん(44)は「祭りがないと1年が終わらない」。組長の蛯名進さん(63)は「地域の人や子どもたちに喜んでもらうのが何より大事」と開催を心待ちにする。

 それぞれ違う特徴を持った三つの祭りが9月の1カ月間、順に開催される。はやしを響かせ、山車制作者ら関係者と祭りを待ち望んだ住民の思いを乗せた山車が各地域を練り歩く。

【祭りの日程】

 ◇六戸秋まつり
▽9月1日=お通り
▽2日=中日
▽3日=お還り

 ◇百石まつり
▽15日=前夜祭
▽16日=お通り
▽17日=中日
▽18日=お還り

 ◇下田まつり
▽22日=前夜祭
▽23日=お通り
▽24日=お還り

百石まつりを控え、山車に取り付ける装飾を運ぶ藤ケ森町内会メンバー=27日、おいらせ町

下田まつりに向け昨秋から構想を練った仕掛けを作って臨む三田町内会南山車組=21日、おいらせ町

おいらせ町

青森
いっぱいの絵 青い森鉄道・向山駅彩る
青森
復活 軽トラ市→「MOMO市」/おいらせ
青森
門付け勇壮 百石えんぶり開幕/おいらせ
青森
永世竜王懸けた一戦 渡辺×羽生の封じ手そろう/おいらせ・大山将棋記念館
青森
「おらんどの駅」アピール 向山駅イルミネーション