永世竜王懸けた一戦 渡辺×羽生の封じ手そろう/おいらせ・大山将棋記念館

初代永世竜王を懸け、羽生九段と渡辺九段が対局した7番勝負第6、7局の封じ手(手前二つ)=おいらせ町の大山将棋記念館

 将棋界初の永世竜王を懸けた2008年の第21期竜王戦7番勝負第6、7局の封じ手がこのほど、青森県おいらせ町の大山将棋記念館に寄贈され、館内で飾られている。昨年6月に第1~5局が町に寄贈されており、これで全対局の封じ手がそろった。

 封じ手は初代館長で、同町の日本将棋連盟名誉会員中戸俊洋さん(81)を通じて同記念館に贈られた。中戸さんによると、全対局の封じ手が一つの施設にそろうのは非常に貴重という。

 勝負は08年10月のフランス・パリでの第1局で始まり、同年12月に山形県天童市で開かれた第7局で決した。当時竜王の渡辺明九段に対し、名人だった羽生善治九段(日本将棋連盟会長)が挑んだ。渡辺九段が3連敗から4連勝し、大逆転した歴史的名勝負とされる。

 封じ手は対局が持ち越される場合、勝敗の有利、不利をなくすために翌日先に指す人が次の手を紙に書いて封じ入れる手法。藤井聡太氏の史上最年少二冠の際、インターネットオークションで1500万円の値を付けて話題となった。

 封じ手は第1、3、6、7局が羽生氏で、第2、4、5局が渡辺氏のもの。第6、7局は1月上旬に中戸さんの元に届いた。大山将棋記念館では全対局を当時の週刊誌など資料とともに展示している。開館時間は午前9時~午後5時。入館無料で、月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。

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