青森県鯵ケ沢町山田野地区の春の風物詩・菜の花が、早くも一部で見ごろを迎えつつある。晴天に恵まれた27日、残雪の岩木山をバックに一面の黄色のじゅうたんが広がる光景も見られた。平日にもかかわらず、観光客の姿もちらほら。菜の花を栽培する農家八木田正勝さん（75）によると、咲き始めが例年より10日以上早かったといい、「今年みたいな年は初めて」と驚いている。

　秋田県大館市から訪れた保育士伊藤麻衣さん（36）は「横浜町の菜の花のことをネットで検索したら、山田野にも菜の花があると知って来てみた。岩木山のロケーションがきれい。毎年植える場所も変わるというので来年も来てみたい」と話していた。

　今年の菜の花の作付けは約10ヘクタール。観光目的ではなく、大豆やジャガイモとのローテーションで植えている。過去には見物客による渋滞や路上駐車が問題となったことも。町は周辺に設置した案内看板に従い、臨時駐車場を利用するよう呼びかけている。