約350年にわたり地域で受け継がれる伝統行事「白八幡宮大祭」が14~16日、青森県鯵ケ沢町で開かれた。地域の安寧や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る同大祭は、北前船交易がもたらした上方文化の薫りが漂い、「津軽の京祭り」と称される。本来は4年に1度の開催だが、コロナ禍と豪雨災害による中止が続き、8年ぶりに開催された。現存するものとしては県内最古とされる2基の神輿(みこし)とともに、古式ゆかしい衣装を身にまとった人々がゆっくりと街を進み、人形を飾った山車(やま)が祇園ばやしを奏でながら後に続く。古くからのしきたりにならい、沿道には正座で神輿を迎え、こうべを垂れる町民の姿も。西海岸の港町で繰り広げられた鮮やかな歴史絵巻に、多くの見物客が見入った。







