市民劇団「夢ぶたい」 1月ラスト公演/平川

10年間の感謝を胸にラスト公演に臨む市民劇団「夢ぶたい」の齋藤さん(後列右から2人目)、山崎さん(同3人目)と団員たち=2日、平川市生涯学習センター

 演劇を通して地域に文化の潤いをもたらしてきた、青森県平川市の市民劇団「夢ぶたい」が10年間の活動に終止符を打つ。来年1月に披露する、第9回の最後の舞台はタイトル「陽(ひ)だまりのある場所」。団員たちはこれまでの感謝を舞台で返そうと、夜遅くまで熱のこもった稽古を繰り返している。

 「夢ぶたい」は、同市で本業の保育園長を務める傍ら、保育に役立つ感性を磨こうと、東京に通い声優、演劇の勉強を積んでいた齋藤千恵子さん(71)が設立。2012年8月、津軽為信と娘富姫との親子の触れ合いや、家臣との絆を描いた「津軽藩 北辺の武士(もののふ)」で旗揚げを果たして以降、コロナ禍前までは年1回のペースで公演を続けてきた。

 声優の故・野沢那智さんの薫陶を受け、ドラマ「ER緊急救命室」の吹き替えなどで活躍した齋藤さん。始まりは「東京で学んだことを地元に還元したい。子どもの感性を豊かにする演劇でまちおこしができれば」との願いからだった。

 齋藤さんは「当初から10年を一つの目標にしていたし、きちんと自分たちで幕を下ろしたかった。多くの人たちに支えられながら灯を精いっぱいともし続けてここまで来られた」と感謝を口にする。

 「地元で好きな演劇を見られる機会を、と齋藤さんたちの裏方を務めてきた」という実行委員の武田英子副会長は「10年間で演劇の文化がある程度根付いたのでは。またいつか別な形で花が咲いてくれたら」と願う。

 脚本・演出は、故萬屋錦之介さん、北大路欣也さんらそうそうたる俳優の座長公演の舞台に立ち、映画やテレビドラマでも活躍し、現在弘前市在住の山崎之也さん(78)が一貫して担当。リンゴ農家、温泉、獅子踊り、弘南鉄道など、地元に材を取った、笑いあり涙ありのドラマがファンを沸かせてきた。

 「陽だまりのある場所」は、次代を担う子どもたちと大人たちがつながる場所が地域にあれば、という願いや、戦争体験の継承をテーマにしたオリジナル作品。山崎さんは「今まで楽しみにしてくれている人たちがいて、やりがいがあった。最後の舞台は今までなかった仕掛けも用意している」と演出に余念がない。

 齋藤さんは、長男で現在の園長の憲法(たけのり)さん(48)、憲法さんの長男絆一(きいち)君(平賀東小4年)と親子3世代で共演する。絆一君は「友人たちも見に来てくれるので、動きもせりふも完璧にしたい」と意気込む。

 きょうだいで舞台に上がる杉澤悠成君(小和森小6年)は「戦争が起こると大変なことになるということを、演じながら強く感じている」、みのりさん(同4年)は「演技は楽しい。ラスト公演なので頑張りたい」と張り切っている。

 「陽だまりのある場所」は平川市文化センターで来年1月15日午後2時開演。チケットは大人が前売り2500円、当日3千円。子ども(入場できるのは小学5年生以上。中学生まで)は前売り1500円、当日2千円。問い合わせは齋藤さん(電話090-8789-1173)へ。

ラスト公演「陽だまりのある場所」のポスター

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