弘前大学人文社会科学部北日本考古学研究センターの特別展「浅瀬石川・平川流域の考古学」が9日、青森県弘前市の文京町キャンパス総合教育棟で始まった。2019年度から行う平川市、黒石市、田舎館村との共同研究の成果を展示。地形や気候を生かして稲作が盛んになり、コメの交易で発展した歴史を通史的に解説している。
同日は報道機関向けの内覧会を行い、同センター長の上條信彦教授が展示内容を紹介。上條教授は大光寺城跡(平川市)から、さいころや中国製の青磁、白磁も出土し、中国と交易していた十三湊(五所川原市)と密接な関わりを持っていたと説明した。収穫したコメと、十三湊を通じた北方からの交易品を交換し、それをさらに南方と取引することで利益を得ていたという。
上條教授は「豊富に取れるコメを交易で取引して財をなしたことが判明し、決して貧しい地域ではなかった。展示を通して、地元の人に地域の宝を知ってもらいたい」と稲作が重要な役割を果たしたことを強調した。
垂柳遺跡(田舎館村)から出土した煮炊き道具が約50点並び、一般公開されていない土器も多数展示。調査では土器の内側に付着したおこげに着目し、炊飯に特化した土器だったことが明らかになった。
開館時間は午前10時~午後4時。会期は11月7日まで(10月30、31日を除く)。
同日は報道機関向けの内覧会を行い、同センター長の上條信彦教授が展示内容を紹介。上條教授は大光寺城跡(平川市)から、さいころや中国製の青磁、白磁も出土し、中国と交易していた十三湊(五所川原市)と密接な関わりを持っていたと説明した。収穫したコメと、十三湊を通じた北方からの交易品を交換し、それをさらに南方と取引することで利益を得ていたという。
上條教授は「豊富に取れるコメを交易で取引して財をなしたことが判明し、決して貧しい地域ではなかった。展示を通して、地元の人に地域の宝を知ってもらいたい」と稲作が重要な役割を果たしたことを強調した。
垂柳遺跡(田舎館村)から出土した煮炊き道具が約50点並び、一般公開されていない土器も多数展示。調査では土器の内側に付着したおこげに着目し、炊飯に特化した土器だったことが明らかになった。
開館時間は午前10時~午後4時。会期は11月7日まで(10月30、31日を除く)。